精神の健康状態チェックシート公開 「揺れないメンタル」に整えよう

CREA WEB / 2019年1月23日 15時0分

 何気ない一言が気になったままになっている、ここぞというときに緊張してうまくいかない、些細なことでイライラしたり眠れなくなったり……。

 30代以降はそんな“なんとなく不調”が現れやすくなる年頃。メンタルを整えて、心身ともに元気に過ごすリズムを見つけよう。


心身が相関する日々の生活を
調子よく過ごすには?


「あの人はメンタルが強い」とよく言うけれど、そもそもメンタルが強いとはどんな状態?

「心身にエネルギーがあり、多少のストレスなら撥ねのけることができる状態を言います。不測の事態が生じても、つらくならずに対処できます。スマートフォンがフル充電されている状態と考えるとわかりやすいでしょう」と言うのは心療内科医の牧野真理子先生。

「心の充電が不十分な状態が続くと余裕がなくなり、些細なことも大きなストレスだと感じてしまうように。やるべきことに立ち向かうパワーがなくなってしまいます」

体を整えることは
心を整えること

 もっとも、人と比べて強い弱いを気にする必要はない。フル充電する必要もなく、自分なりに安定していることが大切。精神状態が安定していたときのことを覚えているなら、それが続くようにイメージするのがいい。エネルギーが減ってきて、気分が少し揺らぎやすくなってきたかなと感じたら、早めに対処を。

「“心身相関”と言われるとおり心と体は密に影響し合っているので、まず体の状態を整えることが心を整えることにつながります。そもそも私たちは心というと心臓あたりをイメージしますが、実際に精神状態を司っているのは脳。血行をよくして脳に血液を送るようにするなど、臓器の一部としての脳の状態を改善することも考えるといいでしょう」

 メンタルの不調が原因で、体にも不調が現れる例は多い。

「不眠や食欲異常などを代表に、体の不調や病気のほぼすべてにメンタルが関わっていると言ってもいいでしょう。肩こりや頭痛、腰痛などの慢性的な痛みも、今はかなりの割合でストレスが原因だと言われるようになってきました。女性は婦人科系の不調が現れることも多いですね。また、最近は“腸脳相関”という言葉も使われるように、腸と脳が密に関係していることもわかっています。便秘や下痢が続くことが原因で、うつ状態になることもあるほどです」

いつも自分に問いかけて
無理なく気持ちいい行動を

 メンタルを整えるために大切な3つの柱は、睡眠、食事、運動。

「とくに睡眠をしっかりとることが重要です。気分転換やストレス解消より、まず寝ることを心がけてください。不眠が深刻になると、ますます回復は困難になります。食事は大切ですが、正しい食事をしようと頑張りすぎて負担にならないように。自分のセンサーで感知して、好きなもの、そのときおいしく食べられるものをとりましょう。そして、体をこまめに動かすことは必要ですが、健康にいいと思って過度な運動を続けて疲弊し、メンタルを崩してしまう例もあります。都会に住んでいる人は、毎日出歩いていれば、それなりに運動していることになるので、特別なことをする必要はありません」

 さらにエネルギーが低下すると、つらい、悲しいなどの感情もキャッチできなくなり、ストレスがあることさえ人に指摘されるまで気づかなくなってしまうと言う。

「楽しかったことをしたくなくなる、面倒になるというのもメンタル低下のサインです。暑い寒いの感覚も鈍くなり、明らかに季節にそぐわない服装をするようになってしまう人もいます。忙しい毎日の中でも時々自分を見つめて、『今疲れているかな?』『これってストレス?』などと自問し、早めに回復できるようにしましょう」

 ストレスをリセットするのに最も手軽で効果的なのが、自然の力を借りる方法。自然の景色を見たり、空気を感じたりするだけでも心身のリズムが整うそう。

「わざわざ遠くまで出かけなくても、近くの公園を散歩したり、鳥の鳴き声など自然の音に耳を傾けるだけでも効果があります。本当に疲れた週末などは無理に外出せず家でのんびりしながら、窓を開けて外を見るだけでもいいですよ」

 そして、これまでの考え方のクセや思い込みを見直して脳の負担を減らすことも効果がある。次ページのヒントを参考にして、安定した快適メンタルを目指そう。

メンタルが弱くなっていませんか?

■寝なくても大丈夫と思っている

■今まで楽しかったことをするのが面倒

■温かい・涼しいがよくわからない
 気候がよくわからない

■急に体温が低くなっている

■手足を触ると冷えている

■体重の変動をチェック

■イライラが止まらない

■食べものの味がわかっていない

 2つ以上当てはまったら自分にやさしくしてリセットを!

◆教えてくれたのは…
牧野真理子(まきの まりこ)先生

心身医療内科専門医。北里大学医学部、メルボルン大学医学部大学院卒業。女性の心身症や職場でのメンタルヘルスを専門にする。患者と対話する治療を重視している。

Text=Ayaka Sagasaki
Photographs=Miho Kakuta

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