風味豊かな京都のヴィーガンパン 小麦本来の香りがふ~んわり

CREA WEB / 2019年9月14日 8時0分

パン種を継ぎ足し、継ぎ足して
使用するこだわり


「京都・桂産の小麦を使い始めて、ヴィーガン(卵、乳製品、蜂蜜など動物性のものを口にしない完全菜食主義)のパンを作るようになりました」というのは、「アペリラ」店主の髙橋さやかさん。


明るく元気いっぱいの髙橋さやかさん。

 髙橋さんは、卵やバターなどの乳製品を入れると、小麦本来の香りが生かせないことに気づいたと言います。有機のドライイチジクと桂産小麦の全粒粉でおこしたパン種をずっと継ぎ足し、継ぎ足して使用。

 熊本県産などの国産小麦粉ベースの生地に加えるのは、季節の果物や野菜からおこした自家製酵母、北海道産手絞り菜種油、種子島産粗糖など。

 しっかり焼き込んで、小麦はもちろん自家製酵母の風味もほのかに感じられるキレの良い食感のパンに仕上げています。

 お店があるのは、叡山電鉄・京阪電気鉄道の出町柳駅から北へ歩くこと、約7分の場所。京都バス御蔭橋停留所すぐにあるベーカリーカフェは、道路から奥まったところに入口があり、気をつけていないと通り過ぎてしまいます。



道路から奥まった入口。奥のイートインスペース。靴を脱いで上がります。

 目印は小さな立て看板。店に入ると香ばしい匂いが漂い、平台にはしっかり焼き込まれて濃い茶色をしたパンが並んでいます。奥は靴を脱いで上がる木造りのカフェスペース。

 中庭の木々を眺めながら、常連も観光の外国人客もゆったりパンを食べたり、ドリンクを飲んだり。和みの空間です。

 店主・髙橋さやかさんは、カフェで働いてベーカリー担当になり、パン作りの面白さにはまりました。

 独学で酵母をおこしてパンを焼くようになって、2007年から自宅でパン教室を始め、2015年9月に実店舗をオープン。パン教室もずっと続けています。

 髙橋さんがおこしている酵母は、常時5、6種類。桃の種やメロンのわた、パイナップルの芯からおこすことも可能。

 パンだけでなく、クッキーやスコーン、カフェで出すサラダのドレッシングやスープにも酵母を使っています。夏には酵母液をシロップにしたかき氷も登場します。

甘いパンも、しょっぱいパンも
スコーンも全部ヴィーガン

 おやつにぜひ食べたいヴィーガンのパンをご紹介しましょう。


左上から時計回り:「メロンパン」275円、「オーガニックバナナとチョコチップ」275円、「あっさり粒あんぱん」275円、「フレッシュマンゴーと豆乳クリーム」275円。中央は、オリジナルのチャイスパイスが香る「豆乳クリームパン・チャイ」275円。

 自慢の「豆乳クリームパン」のクリームは、豆乳独特の匂いをなくしてコクが出るようしっかり炊き上げています。隠し味は自家製酵母。有機のバニラビーンズも使い、乳製品を使っていないのにリッチな味わい。

 チャイやオーガニックベリー、チョコクリーム、京都らしい宇治抹茶の他、マンゴーなど季節のフレッシュフルーツを使ったものも登場します。

 サクサク軽い食感の酵母クッキーをのせた「メロンパン」、北海道産小豆とてんさい糖だけで作った粒餡を包んだ「あっさり粒あんぱん」、カカオが香り立つチョコチップと濃厚なバナナを使った「オーガニックバナナとチョコチップ」など、どれもほんのり優しい甘味で食べ飽きません。


右上から:時計回りで「オニオンブレッド」小 275円、「じゃがいもぱん」275円、「九条ネギと白ごま」275円。

 おやつにぴったりの甘くないパンもあります。

 一番のおすすめは、無農薬タマネギ、オリジナルスパイスを生地に練り込んだ「オニオンブレッド」。オーブントースターでリベイクすると、オリジナルスパイス、特にクミンが香り立ちます。

 無農薬のジャガイモをローストして包んだ「じゃがいもぱん」、生地に練り込んだ九条ネギと白ごまが甘く香ばしい「九条ネギと白ごま」の他、金時人参や小松菜、万願寺唐辛子を使ったパンもそれぞれの旬に登場。

 むっちりした生地を噛むうちに野菜の風味がじんわり広がります。


左から:「酵母スコーン(プレーン、有機いちじく、チョコチップ)」1個280円。「酵母クッキー ひつじ」2枚300円。

 酵母を入れた生地で作る「酵母スコーン」「酵母クッキー」もほんのり優しい甘さでおやつにぴったり。どれも卵やバターを使っていません。

「酵母スコーン」は、プレーン、有機いちじく、チョコチップの他、ローズマリー、レモンピール、ココナッツなど、色々な種類があり、後口に小麦粉と酵母の旨みがふんわり広がるのが特徴。

「酵母クッキー」は、ココナッツ、ごま、チョコチップ、ソルティなどがありますが、型抜きして薄く焼き上げられた「ひつじ」が愛らしくて気に入りました。

 他にも、卵やバター、ベーキングパウダーを使わない「酵母マフィン」や、砂糖を使わず、いちじく酵母だけの甘味の「酵母ケーキ」もあって、あれもこれも食べてみたくなります。


「発酵ランチプレート」1,000円。天然酵母パンには北海道産の手絞り菜種油と海塩をパラリ。酵母ドレッシングサラダ、自家製酵母スープ付き。

 購入したパンは、奥のイートインスペースで、豆乳チャイや酵母シロップを使ったドリンクと一緒に味わいましょう。

 ランチタイムの「発酵ランチプレート」にも心惹かれてしまいます。4、5種類のパンと酵母ドレッシングサラダ、自家製酵母スープが付いているのです。パンと酵母の魅力を満喫するのもここならではのお楽しみ。

アペリラ

所在地 京都市左京区川端御蔭上ル高野蓼原町36-3 
電話番号 075-203-8506
https://www.facebook.com/Aperiraapelila/

文・撮影=そおだよおこ

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