世界のワイン通が注目する日本ワイン 赤も白もイケる「塩尻」ブランド

CREA WEB / 2019年11月4日 11時0分

和食にもぴったり合う
日本の「塩尻」ワイン


塩尻は全国有数のぶどうの産地。

 最近、国内外で注目されている日本ワイン。

 全国に280以上のワイナリーがあり、国際的なコンクールで、権威ある賞を次々と受賞。世界的な和食ブームを背景に、和食に合うワインとして急速に知名度を高めている。

 その最前線にあるのが、長野県のほぼ中央に位置する塩尻市で生まれたワインだ。


塩尻は日本ワインの最前線。

世界的ブームの和食によく合う日本ワインは人気急上昇中。

 長野県は、全国有数のぶどうの産地。

 なかでも、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい塩尻は、ワイン専用のぶどうの生産量が全国トップクラス。

 日本一の生産量を誇る、フランス・ボルドー原産のメルローを始め、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、日本の風土に合わせて開発されたマスカット・ベーリーA、アメリカ原産のナイアガラ、コンコードなども育てられている。


じつは他県で醸造されるワインにも塩尻産のぶどうが使われていることも。

広大なぶどう畑に
個性豊かな16のワイナリーが点在

 2014年6月、塩尻市はワイン特区(構造改革特別区域※)に認定。

 小規模ワイナリーが設立しやすい環境が整っているため、意欲的なつくり手が集まってくる。

 多種多様なぶどうが栽培され、100年続く老舗もあれば、つい最近、ぶどう畑を耕しはじめた個人醸造家もいて、常に新しい風が吹いている。

 塩尻のワインが個性豊かであるゆえんだ。


塩尻ワイン大学では、醸造用のぶどうの栽培やワイナリーの設立を目指す人を全国から募り、人材の確保や育成を図っている。

※通常、ワイナリーを設立するためには、酒税法により、通常年間6キロリットルの見込数量が必要だが、ワイン特区の塩尻市内では、2キロリットルの見込数量でも、製造免許を受けることができる。

塩尻のテロワールを感じる
おすすめワイン5本

 長野県出身で、長野ワインの販促、PRを手掛けるソムリエの花岡純也さんに、おすすめの塩尻産ワインベスト5を尋ねた。


国内外で長野ワインの販促に従事している、ソムリエ兼クルティエ(ワイン仲買人であり、鑑定、コンサルティングも行う人)の花岡純也さん。著書に『本当に旨い長野ワイン100』(成澤篤人との共著/イカロス出版)。

♯01 アルプス
“ミュゼ デュ ヴァン エトワール
塩尻ソーヴィニヨン・ブラン
(ナイトハーベスト)2018”


ソーヴィニヨン・ブランの特徴がしっかりと引き出された一本。2,500円。

 アルプスは1927年創業の老舗ワイナリー。高品質かつコストパフォース抜群のワインを提供。

 ワインに名付けられたMdV=ミュゼ ドゥ ヴァンは、フランス語で「ワインの博物館」の意。アルプスのフラッグシップとなるべく、原材料から醸造、熟成に至るまでとことんこだわっている。

 こちらの白ワインはナイトハーベスト(夜明け前収穫)により、通常より香り成分の豊富なソーヴィニヨン・ブランを使用。

 柑橘系の香り、シャープな酸味と豊かな果実味が特徴で、日本ワインコンクール 2019 金賞・部門最高賞受賞した。

アルプス
https://www.alpswine.com/

♯02
井筒ワイン
“NAC マスカット・ベリーA
(遅摘み)2018”


完熟したイチゴのような甘い香りとソフトな酸味が好バランスな赤。2,400円。

 井筒ワインは、1933年創業の老舗。

 塩尻市で栽培、収穫したマスカット・ベリーA100%で醸造。

 収穫量を制限、収穫時期を遅らせることで果実の凝縮感を高め、華やかで濃厚な味わいに仕上げた自慢の一本。

 ワインに名付けられたNACとは、長野県原産地呼称管理委員会認定品のこと。長野県で収穫されたぶどうを長野県内で醸造し、厳しい審査に合格した確かな品質のワインだけがこの称号を得られる。

井筒ワイン

http://www.izutsuwine.co.jp/

♯03
サンサンワイナリー
“サンサンエステート
柿沢シャルドネ 樽熟成 2016”


冷涼で風通しの良い塩尻市柿沢地区で栽培されるシャルドネを使用。3,000円。

 約4年前に立ち上がったばかりのサンサンワイナリー。

 柿沢市柿沢地区の標高840メートル超の自社農園で収穫したシャルドネを100%使用。

 8カ月間フレンチオークの樽で熟成させ、バニラ、バナナ、パッションフルーツの果実味を漂わせる。

 口当たりが柔らかく厚みのある味わいで、酸がキレイに際立つ一本だ。

サンサンワイナリー

https://sun-vision.or.jp/sunsunwinery/

♯04
Kidoワイナリー
“プライベートリザーヴ
ピノ・グリ 2017”


アロマティックな果実味が素晴らしい、日本のワインファン垂涎の一本。3,700円。

 日本ワインファンの間ではつとに有名な個人ワイナリー。

 ピノ・グリとは、ピノ・ノワールが突然変異で皮の色がピンク色になったもの。

 通常の白ワイン用ぶどうと比べて果実味が厚く、カリン、キンモクセイ、ハチミツなどの香りが口の中いっぱいに広がる。

 大地のミネラルを感じるバランスの良い酸味と旨み、甘さを感じさせるほどの豊かな果実味が楽しめる、長野県を代表するピノ・グリ。

Kidoワイナリー
http://www6.plala.or.jp/kidowinery/

#05
いにしぇの里葡萄酒
“シャルドネ インスパイア 2018”


料理人と醸造家という2つの顔を持つ生産者による注目の辛口白ワイン。3,300円。

 地元産ワインを扱う塩尻の「ブラッスリーのでvin」オーナーシェフの稲垣雅洋氏が、ワイン特区を活用して2016年にスタートさせた個人ワイナリー。

 「initie(イニシェ)」はフランス語で「はじまり」という意味をもつ。

 濃厚で穏やかな酸味と旨味、華やかな樽香と果実味を感じる辛口の白ワインだ。

いにしぇの里葡萄酒

https://www.facebook.com/inishe.no.sato/

 このほか塩尻産のワインは、各ワイナリーのオンランショップや、銀座NAGANOなどでも購入可能。世界を魅了するワインの実力をぜひ体感してほしい。

塩尻の16ワイナリーから
約90種類のワインが一同に!

 2019年11月9日、東京のホテル雅叙園東京では、「SHIOJIRI GRAND WINE PARTY 2019」を開催する。

 2019年の日本ワインコンクールで金賞を受賞したワインや、G20大阪サミットで提供されたワインなど、塩尻市内の16ワイナリーがつくる塩尻産ワインが揃う。

 チケットを購入して入場すれば、約90種類ものワインを一度に堪能できる。絶好の機会だ。

 同イベントの無料エリアでは塩尻産のワインや特産品などを販売する「SHIOJIRI MARKET STREET」があるので、買い物だけを楽しむことも可能だ。


「SHIOJIRI GRAND WINE PARTY 2019」

会場 ホテル雅叙園東京2階
住所 東京都目黒区下目黒1-8-1

WINE PARTY

開催時間 第一部15:00〜17:00(14:30開場)、第二部18:00〜20:00(17:30開場)
チケット 5,000円(税込)
※各回750名限定。チケットはe+、銀座NAGANO、ファミリーマートのFamiポートで取り扱っており手数料無料。

SHIOJIRI MARKET STREET

開催時間 11:00~20:00
参加費 無料

文=伊藤由紀

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