「癒し系“純愛BL映画”」でW主演 躍進続く竜星 涼にインタビュー!

CREA WEB / 2020年9月5日 11時0分

『リスタートはただいまのあとで』で素朴な青年を好演


俳優の竜星 涼さん。

 古川雄輝さんと竜星 涼さんがW主演を務める映画『リスタートはただいまのあとで』が、2020年9月4日(金)に全国公開された。

 ココミによる同名漫画を実写化した本作は、都会の生活に挫折し10年ぶりに田舎に帰ってきた光臣(古川雄輝)と、彼を温かく迎える地元民、大和(竜星 涼)の交流の物語。

 ふたりが心を通わせ、友情からやがて愛に変わっていくまでが、柔らかなタッチで綴られる。


©2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

「癒し系“純愛BL映画”」というキャッチコピーが躍る『リスタートはただいまのあとで』は、ボーイズ・ラブの内容であるものの、それぞれの事情を抱える光臣と大和が傷みを分かち合い、ともに前を向いていく姿が静かな感動を呼ぶ――そんな青春映画としても堪能できる。

 出戻りのレッテルを貼られ、何にも活力を見出せない光臣に、持ち前の明るさで接する大和。

 最初は鬱陶しがりながらも、次第に心を開いていった光臣は、いつの間にか熱を帯びた瞳で大和を見つめるようになる。


©2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

 対する大和は、ある事情があり、農家のおじいさんに引き取ってもらった養子だった。どんなときも笑顔で明るくふるまう大和だったが、心の傷はいつまでも残っているのだ。

 光臣を演じた古川さん、大和を演じた竜星さんは、入魂の演技を披露。台詞以上に、仕草や目線の絡ませ方などディテールまで繊細に、親密な空気感を生み出した。

 イマジネーションを膨らませながら撮影期間を過ごしたと振り返る竜星さんに、作品への想いをうかがい、さらには屈託のない笑顔をのぞかせる、飾らない素顔にも迫った。

誰にでも起こる感情をていねいに描く


 竜星さんが演じた大和は、田舎暮らしのおっとりとした、やさしい人物像。しかし、とある事情で熊井家のおじいさんに養子に迎えられるという、複雑な過去も抱えている。

「愛を知らないということが、大和にとって核になるポイントだと思っていました。脚本や台詞からヒントを得ながら、自分自身に問いかけながら、人物像を膨らませて取り組んでいったんです」

 役作りについて聞くと、竜星さんはそう答えた。“イマジネーション”には、ロケ地・長野県千曲市・上田市で過ごした時間も大きく関係したという。


「実際、長野のキレイな風景……田んぼ、農園、そこでのにおいからも、すごく刺激を受けました。あと、土地を知るためにも、地元の人たちと交流をしたいと思って。

 いろいろなごはん屋にひとりで出かけては、そこに来ているおじちゃんたちと仲良くなったりしたんです。気づいたら、地元の人たちに囲まれていました(笑)」

「お別れのときなんて、みんなと挨拶したりして、めちゃくちゃ名残惜しかったですよ!」と、ニコニコしながら伝える竜星さんの温かみは、演じた大和のやさしさに、どこかつながるようだ。


 竜星さん演じる大和と、都会の生活に疲れて10年ぶりに故郷に帰った光臣(古川さん)は友情を育み、互いを知り、距離を縮めていく。

 近づくふたりの関係性は、恋物語として形を変える。しかし、本作は絆で結ばれるバディ・ムービーの趣もあるし、遅くきた青春の成長記のようでもある。竜星さんも、うなずく。


©2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

「誰にでも起こる感情をていねいに描いているのが、『リスタートはただいまのあとで』の一番のポイントだと思うんです。いわゆる“BL”という括りになると、そこで葛藤している人たちに焦点がいくことが多いと思うんですけど、この作品は、生きていく上で葛藤していることに対して、お互いが支え合いながら、ないものを補い合いながら、そのなかで起きたラブストーリーなんですよね」

 トレーラーでも流れているように、作品内では美しいキスシーンも登場する。1回目は光臣の感情があふれ出し、思わず大和にしてしまったキス。2回目は、まったく違う種類のキス。


©2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

「あの2回目のキスこそが、この世の中で普通に起こり得ることなんじゃないのかな。自分はこの作品を通して、それを伝えていかないといけないのかな、と思います。

 いろいろなものにとらわれずに、純粋なラブストーリーとして観てもらえて、いろいろなものを感じ取ってもらえたらうれしいです。そこに、僕らがやった意味があるのかなと思いますね」

いろいろな雑念が なくなった感じがします


 劇中では、田舎の素朴な青年になり切っていた竜星さんだが、役を離れたところの彼は、長い手足に小さな顔、たたずむだけで見惚れるオーラを放っている。

「本当ですか!? ……え、肌もキレイ? ありがとうございます(笑)。僕、雑誌がすごい好きなので、女性誌も含めて読むんですよ。誌面で紹介されているスキンケアアイテムとか、“良さそうかも”と思ったら使ってみたりしますし。

 とは言いながら、ひとつを決めたら、意外と一途に使うタイプなんですけどね(笑)。でも、肌にはときどき変えたほうがいいんですよね」


 自分のことになると、こうして、途端にひょうきんに話してくれるのも、竜星さんのチャームポイントのひとつ。しかし、こと芝居に関して話題が移ると、表情も引き締まり、力強い言葉に切り替わる。

 前回、竜星さんがCREA WEBのインタビューに登場したのは2017年2月。「いちばんは表現することをマルチにやりたいですし、そこはブレずにいたい」と語っていた。あれから3年、竜星さんは俳優として著しく飛躍している。

 NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の出演に始まり、「同期のサクラ」、「テセウスの船」と連続ドラマの怒涛の出演が続いた。一方、映画『トイ・ストーリー4』では日本語吹き替えにチャレンジ、先日までは三谷幸喜さん作・演出の舞台「大地」にも出演。

 今年の夏は本作以外にも、『ぐらんぶる』、『弱虫ペダル』と出演映画が3作も公開され、うち2本は主演というポジションだ。

 バラエティー豊かな作品・役柄において、まさに「マルチな表現」を叶えてきた竜星さん。心境を尋ねると、俳優として表現することへの想いが一層強くなったと語る。


「自分の想いも、社会がどうなっているのかも、もっと言えば、人生とはどういうことなのかという思想を表現していくのが、僕らの仕事だと思っています。それぐらい大きいことをしているって、思わなければいけない。ステイホーム期間中、自分と向き合って勉強してみて、本当の意味で思えた気がするんです」

 以前は、俳優が自分にとって天職なのか、多少の逡巡もあったというが、「今、いろいろな雑念がなくなった感じがしますね」と、前を向く。

「この仕事は自分に向いているし、“役者をやるんだ”とまっすぐに思っているので、そこに向かってただ走っていこうとしています。そのためにやることは、毎日の勉強と努力。僕が一番苦手なことですけど……(笑)。きちんとやっていこうと思っています」

 竜星さんのあゆみは、加速度を増していく。これから出会う作品の数々にも期待したい。


竜星 涼(りゅうせい りょう)

1993年3月24日生まれ。東京都出身。2010年、ドラマ「素直になれなくて」でデビュー。2013年、スーパー戦隊シリーズ「獣電戦隊キョウリュウジャー」で初主演。『orange』『22年目の告白―私が殺人犯です―』『先生!、、、好きになってもいいですか?』『ぐらんぶる』など話題の映画に多数出演。近年の主なドラマ出演作に「ひよっこ」「アンナチュラル」「昭和元禄落語心中」「テセウスの船」などがある。


『リスタートはただいまのあとで』

職場で上司に人間性を否定され、会社を辞めて10年ぶりに田舎に戻った光臣(古川雄輝)は、近所で農園を営んでいる熊井のじいちゃんの養子・大和(竜星 涼)と出会う。
大和のことを「馴れ馴れしくてウザい奴」と思っていた光臣だが、父親に実家の家具店を継ぐ事を拒絶され、農園の手伝いをはじめると、大和と過ごす時間が増えていく。
ふさぎこんでいる光臣を励まし、心の痛みに寄り添う優しい大和。次第に、自分の弱さも受け入れてくれる大切な存在に変わっていく。
ある夜、酔いつぶれた二人だったが、目が覚めた光臣は寝ている大和に思わずキスをしてしまい……。
光臣は大和へ想いを伝えることはできるのか?
そして、親との確執を乗り越えて、自分の夢と向き合う事ができるのか?
古川雄輝×竜星 涼“ダブル主演・初共演”で贈る、癒し系“純愛BL映画”。

https://restart-movie.com/
2020年9月4日(金)公開
©2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

文=赤山恭子
撮影=鈴木七絵
ヘアメイク=TAKAI
スタイリスト=山本隆司

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