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ジャルジャルの2人が 11人の“オモロい奴”を集結させた コントシネマ『サンチョー』

CREA WEB / 2021年11月16日 18時0分


「◯◯な奴」と題したコントをYouTubeで毎日更新するなど、斬新な企画で注目を集めるジャルジャル。そんな2人のコントシネマ『サンチョー』が2021年11月19日(金)より公開される。

 メガホンをとったのは、長年ジャルジャルとタッグを組んできた構成作家・倉本美津留さん。単独ライブツアー『JARU JARU TOWER 2021―ジャルってんじゃねえよ―』と連動した作品で、2人でなんと11人ものキャラクターを演じきる。

 コントを映画化する、という類を見ない今作の見どころについて伺った。

「まさか映画館で流れるなんて、マジか! という気持ち」(福徳)


――まず、コントシネマを制作しようと思った経緯を教えてください。

後藤 昨年、新型コロナウィルス感染拡大の影響で単独ライブツアーができなくなってしまって……。結局、中止になったので、クラウドファンディングで支援してもらいながら、コントを映像化したんです。

 オールロケだったんですけど、撮影自体がすごく楽しくて。スタッフの人たちとは前から「単独ライブごとに映像も作れたら最高やなぁ」みたいな話をしていたので、それが実現したというか。


福徳 そうそう、最初、全国ツアーが終わってから撮れたら撮ろうくらいやったんです。けど、新型コロナウィルス感染拡大の影響で予定していた大阪公演が延期になってしまって、2~3週間くらいスケジュールが空いたことから急遽撮りましょうということになったんです。

 当初は2020年と同じようにDVDにするつもりやったんですけど、まさか映画館で流れることになるとは……。思いもよらないことだったので、今はマジか! という気持ちですね。

後藤 映画館で流れるっていうのは、ほんまに想像がつかないですね。公開されたら、おっきいスクリーンで観てみたいですけど。

――実際、その空いた2~3週間で撮影することはできたんですか?

福徳 撮る予定ではあったんですけど、結局そこが準備期間になってしまって。

後藤 クランクイン当日までかなりバタバタしてしまいました。

福徳 (映像を撮るって決まった段階で)単独でやるネタは全部決まってたので、ジグソーパズルのようにそれぞれのコントをつなげていったんです。打ち合わせも単独と映像それぞれ別でやっていたんですけど、僕らもスタッフもみんな、ごっちゃになっていて。

後藤 単独と映画で、違う設定もあるので把握するのは大変でしたね。

――撮影の中で印象に残ったことはありましたか?

後藤 Cherry Berryっていう漫才師のシーン。冒頭から2人で揉めるんですけど、実際にある公園で撮影したのでリアルな声のトーンになっているんちゃうかなと。映像やと、寄りで(表情を)見せたりもできる分、2人の揉め事もずっと観ていられるなと思いました。


福徳 僕は美容室のシーンですかね。単独ライブではセットでやったんですけど、ほんまの美容室でできるのが楽しくて。


 あと、現場にいた美容師さんがハサミの持ち方を教えてくれたり、撮影を観ながらえらい笑ってくれたりしたのも嬉しかったです。

「そもそも僕らはオチがないというか、オチをつけられない」(後藤)


――『JARU JARU TOWER 2021~』で披露したコントに出てくるキャラクターが登場する作品ですが、ちなみにNGは存在するんですか?

後藤 ほぼないですね。

福徳 仮にNGを出したとしても、カットしてくれるというか。最初からおいしいところを摘むから大丈夫やと言われていたので、僕らはコントしているだけなんです。

――そうなると、伸ばすところや終わりどころはどうなるんですか?

後藤 どんなふうに撮るかということは共有しているので、終わりの合図だけ(監督の)倉本さんにお任せしているということです。


福徳 だから、僕らから「はい、ここで終わりです」と言うことはなく、倉本さんが「はい、いただきました」って言ったら終わりという感じでした。

――コントも漫才もネタである以上、オチは大事な要素ですよね。そういう部分を見せなくてもいいことに、葛藤はなかったですか?

後藤 そもそも、僕らのネタにはオチがないというか。オチをつけられないんですよ。

福徳 長く観てくれているファンの人は、たまにきれいなオチのコントをやるとめっちゃ驚くくらい、オチがないんです(笑)。

 養成所時代にも、先生から「オチがないなぁ。賞レースで勝つには大事やで」ってしょっちゅう言われてましたけど、僕らにはできないということがわかったので気にならないというか。

後藤 オチがないからこそ、違和感がなく映像として見せられているんじゃないかなとも思います。

「哀愁あるサラリーマンとかに、人としての面白味を感じる」(福徳)


――芸人さんがYouTubeチャンネルを持つのは当たり前になりましたが、ジャルジャルさんは早い段階からYouTubeにネタ動画をアップしていましたよね。また、アートっぽい映像や単独ライブの最後にコントの登場人物のドキュメンタリー映像を流すなど、以前から一般的なお笑いライブのVTRとは違うものを作り続けていました。もともと、ネタを映像化することに興味はあったんですか?

福徳 どうなんですかねぇ。映像は大学時代、2人でホームビデオカメラを使ってよく撮ってました。もちろん、ちゃっちぃヤツですけど。

後藤 編集とかしたものではなく、ただ撮って再生するっていうだけのものでしたね。

福徳 よく撮ってたのは不思議な映像というか。一時停止して、どちらか1人が抜けて、また録画を押して、人が消えたり入ったりするみたいなものでした。

 その頃、付き合っていた彼女にビデオカメラを借りてて。最初はあげるっていう話やったんですけど、別れて何か月か経ってから「やっぱり返してください」って言われたので返したんです。で、後藤がネットオークションで。


後藤 使ってたんとまったく同じヤツを買いました(笑)。まぁ、基本はネタの記録用に使っていたので、おもちゃ感覚やったというか。


福徳 新鮮なんで、遊びのアイテムとして楽しんでいた感じですね。もし僕らが今、学生やったらiPhoneとかでやってたんでしょうけど、当時はなかったので。

後藤 あと、コントの登場人物をドキュメンタリーにしていたのは、キャラクターが立体的になるのが楽しかったですね。

――立体的という部分でいうなら、今作の登場人物は本音をぶつけ合う人たちが多いですよね。ジャルジャルさんのコントはシチュエーションの面白さというより、個性を深く掘り下げたり特徴を強調したりと人物を掘り下げているイメージがあるんですけれど……人は好きですか?

福徳 もちろん好きですね。例えば、クレープ屋さんの前でサラリーマンの男性が1人、クレープを食べている光景を見ると、ギュッと胸が痛む。そういう哀愁を感じるような人っていいなというか、僕としては人としての面白味を感じるんです。とはいえ、そういう人をわざわざ見つけて観察することはないですけど。


後藤 僕は……人が好きかどうかを意識してはいなかったんです。けど、人と人が一緒にいることで起こる突発的な現象は面白いなと思います。


福徳 コントはいつも、どこにもない世界をイメージして作ってるんです。だから、コントを観てくれた人から、たまに「ああいう人いますよね」って言われると、あぁ、そうなんやと思う反面、残念な気持ちにもなるというか。

――想像していた人が実在することに対してですか?

福徳 そうですね。誰も味わったことがない経験をコントで見せているつもりなので、その人はあの体験を味わってるんやって思ってしまうんです。もちろん、ごく稀にゴリゴリなあるあるネタもありますけど。

後藤 芸人の出てくるコントとかはそうですね。相方と真剣に揉めている姿が、やっぱり興味深いので。

――人に対して面白いと思う感覚は、共感によるものですか? それとも自分にないものだからこそのものですか?

福徳 自分にできないことだから、ですかね。人間同士の本気のぶつかり合いは、どんなストーリー展開よりもおもろなるんやっていうのが、僕らの根底にあるのかもしれないです。

後藤 うん。だから、オチがつけられないのかもしれないですね。

――今作では2人で11人のキャラクターを演じられていますが、全員、ちゃんと別人に見えるのがすごいなと思いました。

福徳 僕はまだ映像を観てないのでなんとも言えないところはあるんですけど、11人のキャラクターはじっくり観てほしいですよね。

後藤 不思議な感覚ですよね。全員違う人物なんですけど、顔は2種類だけですから(笑)。ほんまに2人しか出てないですし、世界にこの2人しかおらんのかっていう気持ち悪さを感じてもらいたいです。


 あとは、とにかく映画館で上映する以上、ガラガラは寂しいので、多くの方に観てもらえたらなと。単独を観に来てくれた人も新鮮で観られる内容になってますし、ちょっと映画を観に行こうかなくらいの気持ちの方にも気軽に観てもらえたら嬉しいです。

福徳 映画好きのおっちゃんとかに観てもらいたいですよね。で、「なんや、これ。わけわからへん。でも、まぁまぁおもろいんちゃう?」とか言ってもらえたら嬉しいなと思います。

ジャルジャル

高校の同級生だった後藤淳平(1984年3月20日生まれ、大阪府出身)と福徳秀介(1983年10月5日生まれ)が2003年にコンビを結成。M-1グランプリ、キングオブコントなどの大会に欠かさず出場し、2020年にキングオブコントで優勝。公式Youtubeチャンネル「ジャルジャルタワーJARUJARU TOWER」 などで1日1本ネタを投稿し、再生回数は2021年11月で7億回以上を突破する。

文=高本亜紀
撮影=鈴木七絵

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