ブラピとレオに寿司を握りたい!柳楽優弥の“海外進出計画”「世界規模の作品に見合う俳優に」
CREA WEB / 2024年9月16日 11時0分
映画『夏目アラタの結婚』に主演し、収監中の殺人犯と婚約する児童相談員を演じている柳楽優弥さん。堤幸彦監督とは約18年ぶりのタッグであり、改めてこれからも堤さんと仕事をたくさんしていきたいと感じたという。監督と一緒に韓国の映画祭に参加したこと、2人でどんな話をしていたのか。またこれからやっていきたいという意外な夢のこと、そしてこれからの目標について、楽しそうに語ってくれた。
約18年ぶり、2度目のタッグで堤監督との信頼が深まった
――映画を実際にご覧になった時、撮影時と印象が変わった部分はありましたか?
やっぱり堤監督は音楽の使い方が素晴らしいですよね。(オリヴィア・ロドリゴが歌う)主題歌「ヴァンパイア」も良くて、観ていて気持ちが引き込まれる感覚がありました。
――堤幸彦監督と撮影現場でお話ししたことについて教えてください。
堤監督はとても具体的な演出をしてくれました。例えば「目を少し大きく開けて」や「片眉を上げて」といった細かい表情のことや、「手はこの位置に」といったことです。演技というよりも見え方、シーンの始まりや終わりで、前後のシーンにつながる部分を大切にする演出が印象的でした。
――堤監督作品はインパクトのある映像で訴えかける、“画(え)づくり”も魅力のひとつです。そうした演出によって作り込まれているのですね。柳楽さんがアラタ役を演じたことについて堤監督は、「巻き込まれながらも目覚めた心情、それへの葛藤や裏腹な切なさを演じ切るという難役をきっちりこなしてくれました」とコメントされています。
監督にそう言ってもらえるのは本当に嬉しいですね。この映画では自分で大げさなことをしているというより、真珠という人物へのリアクションに徹することで自然に演じようと思っていました。
――柳楽さんは、堤監督とは2007年の映画『包帯クラブ』で17歳の時に主演して以来、約17年ぶりのタッグです。久しぶりに堤監督と仕事をして、手応えはいかがでしたか。
作品に向き合う時はいつも自分の中で、いい作品にしたい、いい表現ができたらと考えて現場に行くので、そういう意味で大きく変わった点はないです。堤監督とは10代の時にも一緒に仕事をした経験から、信頼関係がさらに深まったと感じました。僕、堤さんのことが監督としてはもちろん、普段の人柄も好きなんですよ。だからまた堤さんと一緒に仕事ができることがとても楽しみだったし、現場でも喜びを感じました。
――堤監督のどのようなところがお好きなのでしょうか。
面白いです。とにかく話が面白いんですよ。先日、韓国に一緒に行った時もずっと笑っていました。監督はニューヨークに住んでいた時期があって、僕もニューヨークが好きなので、その頃の話を聞くのも楽しかったです。知識が豊富で話が面白い。
――柳楽さんも2019年にニューヨークに語学留学をされていましたよね。韓国では、『夏目アラタの結婚』が第28回プチョン国際ファンタスティック映画祭で上映され、レッドカーペットに参加された時の特別映像が、映画の公式HPでも公開されています。堤監督とこれからも仕事をしていけたらとお考えですか?
はい、機会があればぜひまた一緒に仕事をしたいですね。堤さんとなら映画やドラマ、舞台など、なんでもやってみたいです。
直近の夢はハリウッドスターに寿司を握ること
――これから柳楽さんが仕事やプライベートで挑戦してみたいことやしてみたいことはありますか。
僕、お寿司を握れるようになりたくて、『沸騰ワード10』というテレビ番組の企画でやらせてもらったんですよ。それが面白かったんです。寿司職人としてのスキルを磨いて、ハリウッドスターのブラッド・ピットやレオナルド・ディカプリオにお寿司を握ってあげたい、という夢があって。ブラピやレオとハリウッド映画で共演して、「僕、寿司握れるよ」といって、次のパーティーに呼ばれる、というイメージができています(笑)。
――それは楽しそう。柳楽さんのワクワクする気分が伝わってきます。素晴らしい目標ですね。練習を続けているのですか?
まず握れなきゃいけないですからね。寿司を握るのは難しくて、まだまだ修行が必要です。もっと技術を洗練させて、身につけていきたいですね。
――本当に素敵なプランですね。海外の映画にもチャレンジしていきたいということですか。
なぜか寿司の方が目標設定がちゃんとあるんですけど(笑)、海外の映画にも挑戦していきたいと思っています。俳優としては、もちろん『スター・ウォーズ』みたいな世界規模の大作に出たいという気持ちもあるけれど、まず作品に見合う人材に自分がなってから、その舞台で本領を発揮できるようになることが大切だと思っています。
――欧米でもアジアでも世界で活躍できる役者になる。それはリアリストとしての考えなのでしょうか、それともロマンチスト?
両方かもしれませんね。好奇心を持ち続けることで、自分の中に覇気がわいてくるんです。
――海外でのご活躍も寿司握りも楽しみにしています。
ありがとうございます。がんばります。
柳楽優弥(やぎら・ゆうや)
1990年3月26日生まれ。東京都出身。04年『誰も知らない』でデビュー、同作でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を日本人初・史上最年少で受賞。その後、映画は『包帯クラブ』(07)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、ドラマでは「ゆとりですがなにか」(16)、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17)、24年10月から「ライオンの隠れ家」に主演。近年の映画出演は『銀魂』(17)、『HOKUSAI』(21)、『太陽の子』(21)、『浅草キッド』(Netflix/21)、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23)ほか。
『夏目アラタの結婚』
2024年9月6日(金)全国ロードショー
原作:乃木坂太郎「夏目アラタの結婚」(小学館ビッグコミックスペリオール刊)
監督:堤 幸彦
出演:柳楽優弥、黒島結菜、中川大志、丸山礼、立川志らく、福士誠治、今野浩喜、佐藤二朗、市村正親
配給:ワーナー・ブラザース映画
https://wwws.warnerbros.co.jp/natsume-arata/
文=あつた美希
撮影=深野未季
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