「音楽不況打開の起爆剤となるか」映像商品を前面に押し出したエイベックスの新戦略

日刊サイゾー / 2012年1月12日 8時0分

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 昨年おおみそかのNHK『紅白歌合戦』翌日の今年元旦、大手レコード会社・エイベックスの看板アーティストである浜崎あゆみとEXILEがそれぞれの作品を発売した。

 浜崎の作品は『A CLIP BOX 1998-2011』、EXILEの作品は『EXILE JAPAN』。浜崎、EXILEともにこれまで元旦にアルバムを発売したことはあるが、今年はただのアルバムではない。

 まず、浜崎の作品だが、1998年のデビュー以来13年間にわたって発表してきたPVを、ショートバージョンなども含めて約100作品収録。さらに、シングルやアルバムのテレビCM映像も約100本も収録されるほか、今回のボックスセット限定の特典映像も収録され、6枚組のDVD仕様と4枚組のBlu-ray仕様となっている。

 そして、EXILEの作品だが、オリジナルアルバム『EXILE JAPAN』、ボーカル・ATSUSHIのソロアルバムに加え、ボーカル・TAKAHIROの加入後の全34作品215分にわたるPVを収録したDVDが付いたフルセットのほか、アルバムのみ、DVDのみでも販売。

 今回、この両者が最大の売りにしているのは楽曲ではなくPVなのだ。

「浜崎のボックスは2万円超、EXILEのフルセットは7,980円と、それぞれなかなか高額。しかし、ファンならば喉から手が出るような"蔵出し"のPV集なので飛ぶように売れている。しかも、浜崎の作品はDVDチャート、EXILEの作品はアルバムチャートにランキングされるから、双方のプライドを傷つけることがない絶妙なセールス」(レコード会社関係者)

 これまでPVといえば、アルバムの初回限定版などに"おまけ"として収録されるか、PVのみを収録したDVDが発売されるなど前面に押し出されることはあまりなかったが、これだけ前面に押し出されるのは長引く音楽不況が深くかかわっているようだ。

「浜崎にしろ、EXILEにしろ、かつてはミリオンセラーが当たり前だった。ところが、音楽配信の発達により、セールスが厳しくなっている。そこで、目を付けられたのが、これまではあくまでも脇役だったPV。エイベックスはこの両者のほかにも倖田來未、BoAらPV集の発売を待ち望む昔からのファンが多い。PVを売り切ったら、今度はライブ映像のベスト版などいくらでも売りようがある。浜崎とEXILEの作品が大当たりすれば、ほかのレコード会社各社も続々とPV集市場に参戦してくるだろう」(音楽業界関係者)

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