例えるならば猫カフェ!? ただひたすらに萌えさせる『おにあい』

日刊サイゾー / 2012年12月1日 16時0分

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 通称「おにあい」こと『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』(TOKYO MXほか)が、妙に面白い。タイトルを見れば、その内容は一目瞭然。いわゆる「妹もの」のアニメである。

 念のためあらすじを解説すると、両親の事故死で別々の親類の家に身を寄せていた双子の兄妹、姫小路秋人と姫小路秋子は、6年ぶりに一緒に生活することになったが、離れ離れの期間に秋子は極度のブラコンになっていた。兄妹の一線を越えるべく、日々秋子は秋人にアタックするが、毎回スルーされてしまう。そんな2人のもとに秋人に思いを寄せる美少女たちが次々と集い、奇妙な共同生活がスタートする、というもの。

 どこからどう見ても「妹もの」と「ハーレムもの」のフォーマットを踏襲した設定であり、お察しの通り、毎回何かしらの「ラッキースケベ」イベントが発生。ヒロインたちが若い肢体を惜しげもなくモニターに晒してくれる。

 ところが、唯一の男性キャラである主人公・秋人君は、美少女たちのアタックに対して眉一つ動かさず、圧倒的なスルースキルを発動するのだ。甘い言葉を囁こうが、甲斐甲斐しく身の回りの世話をしようが、水着に着替えようが、全裸になろうが、まったく動じることはない。草食系どころか賢者系男子とでも言うべきか。

 とりわけ実妹の秋子に対するスルーぶりは群を抜いており、この先、どんなことがあろうとも秋人と秋子の禁断のラブ展開が起こることがないと視聴者に確信させてくれる。ある種、この秋人のリアクションが「本作はあくまでもコメディである」「一線は越えない」「ドロドロのシリアス展開はない」という安心感を作品に与えており、それゆえに難攻不落の主人公にあの手この手で迫るヒロインたちの姿は、よりかわいらしさと滑稽さが強調されるのだ。

 通常、この手の作品は主人公がヒロインたちに振り回される一方、ヒロインも主人公に惹かれていくがゆえに挙動不審になっていく。この微妙な駆け引きがドラマを構成する要素となるのだが、本作に関してはそんな要素はほぼ存在しない。基本的にのれんに腕押しな秋人にアタックするヒロインたちが、そのスルースキルの前に一方的に自爆していくコミカルな姿が延々と描かれるのだ。

 こういうと、「内容のない作品だ」と思われるかもしれないが、その通りである。例えるならば、猫カフェにて自分の周りで戯れる子猫たちを見てニヤニヤしている感覚とでもいうか。誰も傷つかない世界でじゃれ合う美少女たちの姿を、遠くから「この子たちはおバカでエッチでかわいいなあ」と愛でるのが本作の正しい楽しみ方なのだ。かわいいものを楽しむのに理屈などいらないのである。

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