習志野の大型パチンコ店「マルハン」隣接出店問題で児童デイサービス施設に存続危機

日刊サイゾー / 2013年5月27日 11時0分

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 住民を揺るがす千葉県習志野市屋敷のパチンコ店建設問題で、すぐそばにある障害児童の福祉施設が存続の危機に瀕している。

「こちらの要望をいくら伝えても、行政からも企業からも明確な回答はなく“検討します”という返答しかしてくれないのです」

 悲痛に訴えているのは、放課後等児童デイサービスを運営する「一般社団法人たからばこ」の緒方栄美代表(35)。パチンコ店が施設の目の前に建設されることで生じる諸問題について今年3月から市長とパチンコ業者に要望書を出しているが、いまだひとつも回答を得られていないというのだ。

「このあたりで例のない大規模工事の騒音だけでなく、大型パチンコ店が開店すれば交通量や人の出入りも何倍にも増えるでしょうし、これは障害児童のケアをしている側にとっては致命的になりかねない問題」(緒方代表)

 同地に建設予定なのは、大手「マルハン」が出店する敷地面積約2万平米、777台の駐車場を擁する大型パチンコ店だ。2月下旬に突如「4月には着工予定」と告知され、地元住民の知るところとなったが、周囲には高校や複数の福祉施設がある静かな住宅地とあって、交通量の増加や騒音など環境悪化の懸念から反対運動が起こっている。

 しかし、予定地は工業用地として区分されており、市側は「風営法条例に該当しない」と住民の訴えを却下。これには「かつて工場だった場所は現在マンションが建っていて、実質、住宅地という状況なのに」と住民男性が憤る。

「本来は市の条例に“教育施設の敷地の周囲200メートルの区域内は市長の許可がないと建てられない”というルールがあって、この敷地は高校から130メートルしかないのでアウトだったのに、このタイミングで市がその条例を撤廃するという信じられない暴挙に出た。行政がまるでパチンコ店を誘致したよう」(同)

 緒方代表が平成21年に「たからばこ」を設立したのも、同地が実質的に閑静な住宅街だったからだ。

「障害児童の施設は環境選びが非常に難しく、自閉症などの児童は光や音に敏感に反応して、最悪パニックを起こしてしまう。そうした児童を社会生活に慣れさせていくためには、ほどよい人や車の通行量のある場所が必要なんです。また地域住民から反対されることも多く、ここがやっと理解が得られて設立できた場所だった」(緒方代表)

 意外なことに同種の施設がそれまで習志野市には存在せず、現在でも重い障害のある児童を引き受けられるのは「たからばこ」しかない。少ない収益による運営とあって古い民家を利用した小さな施設だが、小学生から高校生まで約30名の子どもたちを学校や自宅に送迎してケアする貴重な存在となっている。

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