“反短パン”でパンクスだったボクが見た、ハイスタ・横山健のドキュメンタリー『横山健 疾風勁草編』

日刊サイゾー / 2013年11月14日 17時0分

 ミュージシャンやアーティストのドキュメンタリー映画って、まあ基本的にはそのミュージシャンのファンが見るもの。「ファンならずとも必見!」なーんてうたわれていても、思い入れがない人が見ても、やっぱりピンとこないというものがほとんど。

 要はこの記事、そんな横山健のドキュメンタリー映画を「反短パン」だったボクが見たらどう思うのか……というハナシなんですが、そんなボクがまず感じたのは横山健との距離の近さ。

 この手のドキュメンタリー映画って、大体フォーマットが決まってるもんで、本人へのインタビューはもちろん、ライブシーンやオフショット、さらにはスタッフや周辺の関係者など多数の人たちからの話をうまいことまとめて、多角的な視点からミュージシャンの姿を浮かび上がらせる……的な。

 そういう意味で本作はドキュメンタリー映画というよりも、「長~いひとり語りの記録」なのだ。ライブやオフショットなどももちろん入ってはくるものの、基本的にはその映像に乗せて、自身の生い立ちからハイスタ結成~活動休止、そしてソロ活動まで横山健が延々としゃべりまくり。

 ハイスタを中心とした、当時のパンク・メロコアシーンについてのインタビューとしてもなかなか興味深い内容ではあるのだが、そこにほかのメンバーや当時のバンドマン、スタッフたちの語りはほとんど入り込むことなく、モロに横山健目線で、メチャクチャ主観的な意見が語られていく。

 中でもハイスタの活動停止から、その後のメンバーとの関係性などは、本人にとってもまだうまいこと整理がつけられていない事柄なのか、悩み考えながら慎重に言葉を発していて、その姿には見ていて苦しくなるようなリアリティがある。

 「アルバムの原盤の所有権でモメてる」とか「メチャクチャ仲が悪いらしい」など、「ハイスタ活動休止&再結成できない理由」についてはネット上でさまざまなウワサが流れていたが、その辺のことに関しても、具体的ではないまでも、とにかくいろいろとこじれている感じが語られており、あの時点では本人たちも、そしてファンたちすらも「ハイスタ、再結成してほしいけど、まあしねーんだろうな」と考えていたのではないだろうか。

 そんな時に起こったのが、3.11の東日本大震災。

 当時、エンタテインメントに関わる仕事をしている人たちがみんな陥った「果たしてこんな時に、音楽や映画が必要なのか!?」という自問自答に、横山も向き合うことになる。その結果、さまざまな事柄が急展開し、復興支援や反原発を訴えていくため「一番影響力のある方法」として、まさかのHi-STANDARDが再始動。さらには2011年に横浜で、2012年に東北で復活・AIR JAMを開催することになる。

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