「負けず嫌いマッチ」が思い出させる、無意味でくだらない『いいとも!』の存在意義
日刊サイゾー / 2013年11月28日 16時0分

「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が、30年以上続いた歴史に来年3月で幕を下ろす。お昼に「楽しい」笑いを持ち込み、「楽しくなければテレビじゃない」というフジテレビのスローガンを象徴するような番組が終わることは、テレビの一時代の終わりを象徴するような出来事だ。
今、テレビは“有益な”情報が最優先されるようになった。『いいとも!』は、それがまったくなかったと言っても過言ではない。ただひたすら、ムダな情報を流し続けた番組だった。不毛で無意味で、後には何も残らなかった。このままテレビ番組は、なんらかの有益な情報がないと成立しないような、「楽しい」だけではダメな時代になってしまうのだろうか?
『いいとも!』終焉はさまざまな要因があるだろうが、そのひとつに、無意味でハチャメチャな雰囲気がなくなってきたことが挙げられる。各コーナーはきっちりと整備され、よくできたバラエティ番組になっていった。実力もあり、バラエティ番組の空気を熟知した芸人たちが仕切るため、ある意味で『いいとも!』の醍醐味になっていた生放送特有のグダグダ感や、それに伴う自由さは薄れていっていた。いつしかタモリが窮屈そうに振る舞う場面が増え、やがてタモリ不在のコーナーが目立つようになってしまった。
そんな中でも、『いいとも!』のハチャメチャ感を色濃く継承しているコーナーがある。それが、金曜日の「負けず嫌いマッチ」だ。もともとは、今年9月から“劇団ひとり企画”として始まったこのコーナー。最初は「雑学王」「人生をたとえる」といった比較的分かりやすい対決だったが、次第に「即興ラブソング」などと劇団ひとり独特のお笑い力全開の企画に変貌。ついには「即興芝居ボクシング」「即興芝居ガンマン」といったタイトルを聞いただけではまったくワケの分からない対決になっていった。いや、タイトルだけでは分からないのはもちろん、ルールを聞いても意味不明だ。
たとえば「即興芝居ガンマン」。「喫茶店(という設定)で、台本なしの即興芝居をしてもらうんですけど。ここに銃があるので、これで先に撃ったほうが勝ち」と劇団ひとりはルールを説明する。共演者や視聴者の頭に「?」が浮かぶ中、タモリは楽しそうに「先に撃ったほうが勝ちって、なんですか? 喫茶店にこんなものあるわけない!」と真っ当にツッコむと、“即興で芝居をして、いかに自然な流れで銃を撃てるか”というのがポイントだと、劇団ひとりはあらためて解説する。即興芝居といえば、映画化された『キス我慢選手権』でも全編即興芝居で挑んだほど、劇団ひとりの得意分野。過剰に劇的な演技が、見る者に笑いを誘う。
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