“あまちゃん効果”で再浮上した薬師丸ひろ子の、異質すぎる「アイドル女優」人生

日刊サイゾー / 2013年12月13日 11時0分

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 4日に発売された女優の薬師丸ひろ子の初カバー集『時の扉(初回生産限定盤)』(EMI Records Japan)が初週5,810枚を売り上げ、16日付オリコン週間アルバムランキングで24位に初登場した。シングル・アルバムを通じてTOP30入りは、1991年に13位を記録したオリジナルアルバム『PRIMAVERA』(同)以来、22年9カ月ぶり。

 同作は女優デビュー35周年を記念して企画されたもので、収録されているのは薬師丸自身が選んだスタンダードの名曲。卒業式の定番曲「仰げば尊し」、大瀧詠一作詞作曲の「夢で逢えたら」、そして約30年ぶりに新たに録音された81年の歌手デビュー曲「セーラー服と機関銃」など、全13曲が収録されている。

「まさに“あまちゃん効果”ですよね。ドラマでは音痴の大女優を演じていましたが、実際の薬師丸は美声の持ち主。80年代のアイドル時代は大ヒットを飛ばしたものですが、かといって歌唱力があったというわけではなく、抑揚のない一本調子な歌いっぷりは当時のアイドルシーンでは異質な存在でした。そうした独特の歌唱法は、新作を聴く限り現在でも健在ですね(笑)」(芸能記者)

 薬師丸は、78年に角川映画『野性の証明』でデビュー。主演の高倉健と共演し、注目を集めた。以後、『翔んだカップル』『ねらわれた学園』『セーラー服と機関銃』『探偵物語』などに主演し、80年代は当代随一のアイドルとして一世を風靡した。

「80年代は松田聖子や河合奈保子、中森明菜、小泉今日子など、アイドル全盛の時代でしたが、薬師丸はほかのアイドルとは一線を画していました。というのも、当時のアイドルは歌手であることが一般的でしたが、薬師丸は女優業がメインだったため。現在では、薬師丸のようなアイドル女優は珍しくありませんが、その先鞭をつけたといえるでしょう。またテレビドラマではなく、主舞台は映画でした。85年まで角川春樹事務所に所属していて、角川書店が出版した小説を映画化し相乗効果を狙うという、“メディアミックス路線”で話題を呼んだ角川映画に多く出演し、渡辺典子や原田知世とともに“角川三人娘”と呼ばれたものです。さらに知的なイメージで売っていたこともあって、当時のアイドルとしては珍しく大学へ進学し、話題になりました。今でこそ、アイドルが大学へ進学するのは珍しくありませんが、その意味でも当時の薬師丸は現在のアイドルにとって先駆者的存在だったのではないでしょうか」(同)

 角川事務所から移籍し、大学を卒業した80年代後半頃から、脱アイドル路線を歩む。そんな中、世間をアッと言わせたのが、ロックバンド「安全地帯」の玉置浩二との結婚だった。

「91年に結婚するも、わずか7年後に離婚。玉置の嫉妬による深刻なDVが離婚の原因だと、当時は報じられました。90年代後半からはテレビドラマにも本格進出し、2002年には『木更津キャッツアイ』(TBS系)での好演で、再び注目を集めました。映画でも、『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。主役しか演じないアイドル女優から名脇役へと、薬師丸はアイドルからの脱皮が成功した希有な例ですね」(同)

 あまちゃん効果による人気再燃は、紆余曲折の薬師丸のキャリアにとって“第二の勲章”といえるだろう。

日刊サイゾー

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