一生働かずに生きていける南の島があった!?『アホウドリの糞でできた国 ナウル共和国物語』

日刊サイゾー / 2014年6月24日 16時0分

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“ナウル共和国”という国を知っているだろうか?

 この国は、サンゴ礁に集まってきたアホウドリの糞が、長い月日をかけて積もりに積もってできた、全周約19kmの小さな島国。オーストラリアの北、赤道より少し南に位置する。ナウル共和国として独立した1968年から1980年代にかけて「世界で最も豊かな国」と呼ばれ、1981年には国民1人当たりのGNPが、アメリカの1万3,500ドル、日本9,900ドルを抜き、なんと2万ドル(!)と推定された。国民は、税金なし、教育費や病院代、電気代もタダ。誰も働く必要がなく、結婚すると政府から2LDKの家がプレゼントされる――。そんな夢のような国、だった。

 その理由は、アホウドリの糞とサンゴ礁が生み出した“リン鉱石”という資源。だが、1990年代に入ると、採掘のしすぎによりリン鉱石はほぼ枯渇してしまい、国家財政はみるみるうちに悪化。2003年2月には、何があったのか、オーストラリア政府が、ナウル共和国との連絡がつかなくなったと発表し、国家がまるごと行方不明という前代未聞の事態に……。

 『アホウドリの糞でできた国 ナウル共和国物語』(アスペクト文庫)は、2004年に発売された同タイトルを大幅に加筆編集したもので、ナウル共和国とはどういう国なのかという紹介から始まり、その歴史、「世界で最も豊かな国」と呼ばれていた頃の話、国民がまったく働かなくなってしまったこと、資源がまもなく枯渇することが判明し、政府が資金繰りのために実行した驚くべき対策などがまとめられている。さらに単行本発売から9年、その後、ナウルがどうなったのかについても迫っている。

 この本を読んでいるうちに、ナウル共和国政府のあまりにも自由な発想、行動に、一体どんな国なのかとますます興味が湧き、外務省のナウル共和国の紹介ページを調べてみた。

 すると、「政府」という項目には「大統領が、公務員大臣、外務・貿易大臣、気候変動大臣、警察・緊急業務大臣、内閣議長を兼務」と書かれ、経済概況については「国家の主要外貨獲得源である燐鉱石がほぼ枯渇し、現在その収入だけでは操業費用すらもまかなえない状況にあるほか、他にナウル経済を支えるめぼしい産業もなく、経済状況はさらに厳しい状態である。国営銀行も機能しておらず、正確な経済活動の動きは把握できない」(一部省略)とあり、“えぇっ、いろいろ大丈夫!?”と、思わずツッコミたくなってしまった。

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