ヒロミから読み解く「ブレーク=破壊」的バラエティ論 ここ最近の出演番組を徹底検証!

日刊サイゾー / 2014年7月3日 16時0分

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 ほぼ10年間芸能活動を休養していたタレントが、これほどあっという間にど真ん中に返り咲くから、テレビというメディアは面白い。まるでオセロの白い盤面をたった一手で真っ黒に塗りつぶすように、ヒロミは今、テレビを自らの色に染めつつある。これほどまでに見事なブレーク劇が過去に果たしてあっただろうか? 10年間のブランクがまるでウソか夢であったかのように、ヒロミはまさしく現在進行形で、ブレークという名の革命を起こしている。

 それではなぜ、ヒロミはこれほどまでのブレークを果たしているのか? あるいはなぜ、ブレークするのはヒロミでなくてはならなかったのか? それが最も顕著に表れたのが、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)(6月17日放送)への出演だった。この日の企画は「密室検証!もしもこんな2人を飲ませたら?」。ヒロミはロンドンブーツ1号2号・田村淳とサシ飲みを交わし、過去の自身の見え方と、ならびに現代のバラエティの状況を的確に批評する。

 「正しくしなくちゃいけない時代」とヒロミが評するバラエティの現状。それに対して不満をこぼすように、淳はヒロミに向かって「テレビ壊してくれねぇかな」とつぶやく。これはおそらく淳ならずとも同世代やその下のタレントにも、あるいはまたテレビ制作者にも共通する本音でもあるだろう。バラエティの本質とは破壊である。予定調和や常識を徹底的に破壊するのが、バラエティの醍醐味だといえる。少なくとも淳たちに近い世代はそのようなバラエティに憧れてこの世界に入ってきているわけで、その破壊者としての象徴の一人がヒロミであることは間違いない。

 ヒロミがバラエティの中心で活躍していた10年前と比べて、今のテレビがどうこうと言うつもりはない。それを口にしてしまうことは、すなわちバラエティの敗北を認めることになるだろう。だがある種のバラエティ制作者には、先人に対する敬意があり、現状に対する意地がある。それは過去への郷愁ではなく、未来への決意だ。だからこそヒロミという破壊者としての象徴が要求され、そして結果としてヒロミはブレークする。

 「ブレーク」とは、すなわち「破壊」である。ヒロミがブレークするという現状はそのまま、バラエティはもっと破壊を目指すことができるはずだという、バラエティ制作者たちの決意表明だと言えるだろう。それは決して偶然やただのタイミングではなく、時代の要請であり、つまりは必然なのだ。

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