これからはATMも選ぶ時代に? 剃刀のように薄いスキミング装置が登場

日刊サイゾー / 2014年9月5日 19時0分

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 カード情報を盗み、口座から金を奪い取るスキミング犯罪の手口が巧妙化している。以前、このコラムで紹介した通り(記事参照)、国内にもその手の輩はいる。これまでは、既存のATM端末の上にカバーをかぶせるなどして情報を盗んでいたのだが、さらに手口は進化しているという。

 8月上旬、南ヨーロッパのATMで新しいスキミング装置が見つかった。4枚の写真が公開されているが、この装置はコインよりも薄く、カードスロット内に設置されていたのだ。今回は、カードの磁気データとともに、お金を引き下ろすのに必要な暗証番号を撮影するためのカメラは発見されなかったという。

 スキミング装置が進化すると、ユーザーが見破るのは難しくなってくる。これからの時代、身を守るには別の対策が必要になる。まずは、利用するATMを選ぶこと。公共施設など、人通りの多い場所にあるATMを利用するようにすればいいだろう。スキミング装置を設置する隙のあるような場所は避けるのだ。また、暗証番号を打ち込む際、片方の手で入力を隠すようにすることも効果的。どこにどんなカメラが隠されているかわからないので、探し出すよりも防御したほうが早い。また、さらにお勧めなのが、磁気だけでなくICチップを搭載したカードを利用すること。そうすれば、スキミングしただけでは不正利用できなくなる。

 日本ではこの装置の被害は報告されていないので、それほど神経質になる必要はないが、海外旅行時は要注意。スキミングの被害額が一番大きいのがアメリカ、続いてタイ、インドネシア、ドミニカ共和国、カンボジア、ブラジルとなる。筆者が今年前半にタイに出張に行った時のこと。目を離した隙に、同行者が繁華街の小さな通りにあるATMでお金を引き下ろそうとしたのだ。最初は問題なく操作できていたのだが、お金が出る段階でエラーが出た。カードは返してもらえないし、ATMの担当者に連絡をしても、来るのは何時間後かわからないという。幸い、その場で国際電話をかけてカードを止めたため、被害はなかった。帰国後、このATMを運営する銀行とは連絡を取っていないので、スキミングかどうかははっきりしない。とはいえ、のんびり対処を待っていたら、その間に全額引き下ろされる可能性もある。海外旅行で怪しいと思ったら、すぐに口座を止めることをお勧めする。手間はかかるが、被害に遭うよりはマシだろう。
(文=柳谷智宣)

日刊サイゾー

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