これじゃ三浦翔平が高畑裕太容疑者ですよ……『好きな人がいること』のトンデモ展開

日刊サイゾー / 2016年9月6日 23時30分

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 フジテレビ月9『好きな人がいること』は第8話。視聴率は7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、同作最低となりました。全話通算でも9%を割り込み、いよいよ前クール『ラヴソング』を下回る可能性も出てきています。ヤバイね!

 今回、基本的には、柴崎夏向(山崎賢人)と美咲(桐谷美玲)のイチャコラで進みます。夏向が柴崎家の養子だったことが明らかになった前回の余韻はまったくないので、もう忘れることにしましょう。なんやかんやありつつ、ただひたすら2人の関係が“イイ感じ”になっていく展開です。

 このドラマの序盤は、桐谷美玲にとってのハーレム状態だけが描かれていました。最初は千秋(三浦翔平)に思いを寄せていた美咲でしたが、いつしか夏向が美咲を切なげに見つめるカットが差し込まれるようになり、美咲はあえなく千秋に失恋。その直後、それまでツンデレだった夏向が美咲に告白し、美咲は返事を保留しつつ“イイ感じ”な時間が流れています。

 で、今度は逆に、千秋が切なげに美咲を見つめるカットがたびたび差し込まれるのです。千秋は楓(菜々緒)と付き合っているにもかかわらず、です。どうやら千秋にも夏向にも「自動嫉妬マシーン」というか、美咲が自分以外の男に思いを寄せ始めると、遠くから切なげに見つめる機能が備わっているようです。

 そういう機能が備わっているとしか思えない、この理由のなさ。ただただ、自分がイケメンの心を焦がしているという快楽的な状況を提示するためだけのシーンの羅列。がんばって美咲の立場を想像してみれば、もうニヤニヤが止まらない展開といえるでしょう。

 美咲には「恋する女」以外のパーソナリティが設定されていません。これはきっと意図的なものであって、「恋したい視聴者」が美咲と同一化してイケメンの心を焦がす快楽を享受するためには、キャラクターの個性や人格はジャマだという思い切った判断が働いていると思われます。第1話のレビューに書いたように、明らかにエロゲ的な話法ですし、例えば今やアニメ界のトップランナーになった新海誠監督が『秒速5センチメートル』(2007)でやったのと同じシステムですね。だいたいの人は「キモ!」つって引くけど、主人公と同一化できた観客だけが強烈な快感を体験ができちゃうという、そういうシステムのドラマなのです。

 物語としては、美咲と夏向の関係がひとつの到達点に達しました。2人で挑んだダイニングアウトなる企画を協力しながら勝ち抜き、お祝いをすることになります。美咲は店でケーキを作り、夏向は家で、美咲から「作ってほしい」とお願いされていたトマト煮込みハンバーグを作ります。

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