J2降格の名古屋グランパスに、新たな呪いが……「トヨタの業績が好調だとチームは不調に?」

日刊サイゾー / 2016年11月10日 19時0分

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 トヨタ自動車やトヨタ系部品メーカーがスポンサーに名を連ねる、Jリーグ屈指の金満クラブである名古屋グランパスのJ2降格が決定した。

 各サッカー誌は、GMを兼任していた小倉隆史前監督の能力不足、そして、そんな小倉前監督を指名した久米一正社長の任命責任を糾弾している。一方で、トヨタ自動車・元役員の佐々木真一副会長とサッカー界出身・久米社長の間に、派閥争いがあったとも報じられている。というのも、今年6月、名古屋グランパスはトヨタ自動車の完全子会社となる手続きを完了させている。トヨタ自動車としても、2010年以来の優勝を狙えるチームを作り、ファンも獲得したい。そういった背景もあり、名古屋グランパスのスターだった小倉前監督を担ぎ出し、2016シーズンを「改革元年」と位置付けた。しかし、結果はJ2降格。サポーターからはフロント陣の責任を問う声が多く上がっているが、実際の問題はどこにあるのだろうか? サッカー関係者に話を聞いた。

「まず、名古屋グランパスだけでなく、多くのJリーグクラブのフロントに親会社からの出向組がいます。そして、彼らのクラブ内での力は強い。出向組は、親会社の部長課長クラスで、3年程度で戻ります。ただし、名古屋グランパスが特殊なのは、トヨタ自動車でも役員を務めたことのある実力者がフロントにいること。たとえば、中林尚夫専務は、韓国のトヨタでCEOを務めています。名古屋グランパスは、閑職ではないんです」

 つまり、トヨタ自動車は、名古屋グランパスを決して低く見ていないとも捉えられる。にもかかわらず、なぜ混迷を極めてしまったのか?

「サッカークラブの経営は特殊なんです。一般企業との違いをわかりやすく言えば、サッカークラブは人に左右されてしまう。大企業であればあるほど、人に左右されないようにしますよね。一人が辞めて傾く大企業なんて、あり得ない。そういった違いがつかめていないのでしょう。これは、ほとんどのJクラブが抱える問題でもあります」(同)

 確かに、海外サッカーであれば、サンフレッチェ広島の森保一監督や、今年、初タイトルを手にした浦和レッズのペトロビッチ監督の争奪戦が起きてもおかしくないが、そういった現象はJリーグでは起きていない。

 名古屋グランパスの歴史を振り返ると、トヨタ自動車の業績が不調の時ほど強い。優勝した10年が最たる例で、この時、トヨタ自動車は米国でのリコール問題に苦しんでいた。  

 ちなみに、トヨタ自動車の16年はというと、新車登録ランキングでトップ3を独占していた。トヨタ自動車と名古屋グランパスの成績が反比例するというのは、ある意味では、業績によって名古屋グランパス内でのトヨタ自動車出向組の影響力に変化が出るからなのかもしれない。「ノヴァコの呪い」「西野の呪い」は終わったが、 “トヨタの呪縛”は終わっていない。
(文=TV Journal編集部)

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