殺人未遂容疑で逮捕の”綾瀬コンクリ殺人事件”元少年「いま思えば人間だとか思ってなかった」

日刊サイゾー / 2018年9月3日 18時0分

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 昭和と平成が入れ替わる1988年末~1989年、足立区で起こった「女子高生コンクリート詰め殺人事件」は、日本中を震撼させる事件だった。犯行グループとなった当時15~18歳の少年4人は帰宅途中の女子高生を拉致し、41日間にわたって監禁した後に殺害。その遺体は、ドラム缶に入れられてコンクリートを流し込まれ、東京湾埋め立て地に遺棄された。

“史上最悪の未成年犯罪”などといわれながらも、未成年ゆえに少年たちの実名が報道されることはほとんどなく、また主犯でも懲役20年という刑の軽さに、少年法のあり方に大きな議論を巻き起こすことになった。

 あれから約30年を経た今、再びこの事件に注目が集まっている。犯行グループの1人であった少年Cが、殺人未遂容疑で逮捕されたのだ(参照記事)。8月19日、川口市内のアパート前の駐車場で、Cは別のスペースにいた男性に因縁をつけ、持っていた警棒で肩を殴った上、首をナイフで刺したという。

 実はこれまでにも、元少年4人中2人が再犯で捕まっている。

 くしくも“平成最後の夏”に再注目されることになったこの陰惨な事件は、なぜ起こったのか? 事件から2年後、90年に刊行された、ジャーナリスト・横川和夫氏による『かげろうの家』(駒草出版)を基に、事件を振り返ってみよう。

 主犯格である少年Aの家族は、証券マンの父とピアノ教師を営む母。しかし、父親は子育てに関心を示さず、母親はAからの家庭内暴力におびえていた。また、Cの父はアルコール依存、B、Dは、母子家庭に育っている。そんな4人の成育に共通しているのが「暴力」の存在だった。Aは高校時代、所属していた柔道部で先輩からのリンチまがいの暴力や顧問からの体罰を受けて退部。Cが通っていたのは「足立区の学習院」と呼ばれる名門中学だったが、そこでも教師による体罰が横行していた。Dも小学校時代からクラスメートにひどいいじめを受け、中学時代には教師から体罰を受けた。そして、全員が、それぞれが自らの受けた暴力によりため込んだ負のエネルギーの矛先を両親あるいは母親へと向けて、「家庭内暴力」として爆発させた。

 Cが高校を退学すると、家庭内暴力によって両親も踏み込むことのできない「聖域」と化していた彼の部屋は、不良たちのたまり場となっていった。その部屋に集うA、Bらと共に、複数の強姦やひったくりなどの犯行を重ねていく。そして、後に殺害される女子高生を拉致する日、3人のグループにDが加わって犯行が行われた。「もし逃げたら、お前の家に火をつける。家族を殺すからな」と脅された被害者は、殴る蹴るといった暴力だけでなく、輪姦、さらにはライターのオイルを足首にかけて火をつけられるなど残虐な仕打ちを受けながらも、逃げることができなかったのだ。また、Cの両親は被害者の存在に気づきながらも、少年たちの暴力を恐れて何も手を打たなかった。

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