区長の前言撤回が早すぎる!? 「中野サンプラザ」建て替え方針に、地元住民も不満の声

日刊サイゾー / 2018年9月19日 22時30分

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「建て替えで巨大なホールを造って、どうしようというのだ」

 中野区の複合施設「中野サンプラザ」の建て替えが決まり、関係業界に波紋が広がっている。

「中野サンプラザ」は、1973年に旧労働省所管の特殊法人だった雇用促進事業団によって建設。2004年からは中野区と金融機関・企業等が出資して設立された「株式会社中野サンプラザ」によって運営されてきた。施設内にはホテルをはじめ多くの施設が入居しているが、もっとも知られたのはコンサート会場としての利用であった。

 現在のコンサートホールは2,222席。日本音響家協会などによる「優良ホール100選」に選ばれるなど、使い勝手のよいホールとして知られている。

 ホールのキャパシティが2,000人規模であることから、アイドルなどのコンサートも頻繁に開かれ、ファンの間では「聖地」として歴史を積み重ねてきた。

 ところが、中野駅周辺で再開発が進む中で「中野サンプラザ」も解体・再整備する計画が浮上。地元商店街では反対意見が多数を占めるも、中野区側は老朽化を理由に解体の意向を示してきた。

 その中で存続派の希望となったのが、6月の中野区長選。この時、当選した酒井直人区長は解体の凍結を表明。今秋にも学識経験者らによる検証委員会を発足させ、答申を受けた上で方針を決めることを発表していた。

 ところが、その舌の根も乾かぬうちに、一転して解体を表明したことで、関係者の間では怒りの声が広がっている。

「再開発では1万人規模のアリーナを建設する案が示されています。これは大きな問題です。これまで、2,000人ほどのキャパの歌手やアイドルなどのコンサートに使われ盛り上がってきたのですから。そうした催しには使えないことになり、客足も途絶えるのではないかと危惧しています」(商店街関係者)

 中野区では、同等規模のホールを建設するのではなく1万人規模に拡張することで、より大規模なコンサートを開催できる施設を目指している様子。とはいえ、そんな規模の観客を呼ぶことのできる催しは決して多くはない。

 これまで「中野サンプラザ」の常連だった歌手やアイドルは行き場を失うし、結局誰も使わない施設になってしまうのではないか。

 メディアでは、解体を惜しむ声も挙がっているが、前言を撤回した区長に対する区民の声には厳しいものもある。これから、中野区の関係者がどのように対応していくのかを、見ていきたい。
(文=昼間たかし)

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