TBS『ノーサイド・ゲーム』の盛り上がりとラグビーW杯の扱いから見える「テレビ局の論理」

日刊サイゾー / 2019年9月12日 18時0分

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「ラグビーW杯、盛り上がってほしいのに、なんだかこう突き抜けられないよねぇ。なんでかなぁ」

 先日、80年代のラグビー人気を象徴する存在ともいえる伝説のドラマ『スクール☆ウォーズ』のある出演者にインタビューした際、こんなやりとりがあった。確かに、オリンピック、サッカーW杯に続く世界三大スポーツ大会の開幕まであと1週間、にしては世間の熱気がまだまだ物足りない。これが嵐の前の静けさならいいのだけど。

 静かな立ち上がりを見せそうなW杯とは一転、最終回に向け、がぜん盛り上がりを見せているのがTBSドラマ『ノーサイド・ゲーム』だ。さすがは『スクール☆ウォーズ』を生んだTBS、その血脈は受け継がれていたんだなぁとうれしくなる。

 実はこの、「なぜラグビーW杯がなかなか盛り上がらないのか?」と、「『ノーサイド・ゲーム』に、なぜ熱中してしまうのか?」という2つの話、突き詰めると表裏一体のテーマでもあることに気づく。鍵となるのは「放送局の論理と、それを打ち破る大義」だ。

 まず、「なぜラグビーW杯がなかなか盛り上がらないのか?」問題について。

 もちろんこれから一気にヒートアップするとは期待しているのだが、事前段階でのメディアの情報量に関していえば物足りないと感じるのは事実。そしてその理由は、オリンピックやサッカーと異なり、地上波中継局がNHKと日本テレビに限られている、という点が大きな理由だ。

 放送局が限定された結果、この2局以外ではスポーツ番組でもなかなかラグビーニュースが扱われない、という事態に。ある放送局では、トップダウンで「日テレの宣伝になるから、ラグビーネタは極力扱うな」というお達しも出ていると聞く。

 ならば日テレが頑張ってくれればいいわけだが、どうも日テレは「ラグビーは難しい」と考えすぎているように思う。だから、せっかく代表選手や元有名選手たちを独占的にキャスティングできるのに、バラエティ番組でお茶を濁して終わり、というものばかりが目立つのだ。もっと素直にラグビーの魅力を伝えてくれればいいのに。

 一方、この「ラグビーの魅力」を素直に描写できているのが『ノーサイド・ゲーム』なのだ。ドラマ成功の背景には、池井戸潤作品特有の勧善懲悪感、毎話最後は未来志向になる構成、サラリーマンの琴線をくすぐる企業内闘争などもあるだろうが、真摯にラグビーと向き合っているから、という点も大きい。ドラマ以上に、ラグビー描写が濃いのだ。

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