NHKがコロナ禍でも紅白歌合戦…受信料不払いを恐れて決定の裏事情

日刊サイゾー / 2020年7月27日 18時0分

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、撮影の中止や延期などの対応に迫られているテレビ局。そんななか、先日、日本テレビは夏の恒例番組『24時間テレビ』の放送決定を発表したが、NHKも毎年恒例の『第71回NHK紅白歌合戦』の放送を決定したという。

「NHK内でも例年通り『紅白』を放送することに対しては議論がありましたが、日本テレビが『24時間テレビ』の放送を決定したことに触発され、制作局第二制作センターが“放送継続“の意思を固め、幹部会がその旨の意見書を理事会に上申しました。理事会は上申された番組制作に関しては基本的に承認するだけなので、『紅白』の放送は事実上、決定ですよ」(番組制作会社プロデューサー)

 NHKは、『紅白』の制作に向け、2つの班を立ち上げたという。一つは、これまでの制作体制を担うA班で、もう一つは、感染対策に特化し、無観客対応やソーシャルディスタンスなどを担うB班だ。

「新型コロナが感染拡大するなか、制作もB班が主導するかたちになったようで、番組スタッフは200人規模に膨らんでいるそうです。ちなみに、『紅白』は、通常通りNHKホールからの生放送を予定していますが、無観客で、出演も基本はリモート演出になるでしょう」(NHK関係者)

 制作スタッフによれば、出演者は、距離を取った状態で観客席に座り、出番が来たら、壇上に上がるか、あるいは、NHK内のスタジオで歌唱してもらうという。総合司会者は、シールドに囲まれたブースのなか、フェイスガードを着けて進行。審査員は、今回は視聴者メインとして、ネット投票で勝敗を決めるという。

「本番当日は、ドローンや最新式の8Kカメラを使用する予定で、技術費だけでもこれまでの4倍はかかると言われています。出演料や諸経費もろもろを合わせると、予算規模は例年の2倍の約40億円にはなるのではないでしょうか」(前同)

 そこまでして『紅白』の放送を継続しなければならないのか疑問が残るが、そこにはNHKの“誤算”が関係しているという。

「NHKは、感染拡大防止のため、大河ドラマ『麒麟がくる』と、朝の連続テレビ小説『エール』を一時放送休止していますが、これによって、全世帯受信料徴収を目論んだ同時配信サービス『NHKプラス』による新規契約者の獲得に失敗してしまいました」(前同)

 NHKは、受信契約者向けのサービスとして「NHKプラス」をスタートさせたが、これは、NHKの多くの番組をパソコンやスマホ、タブレットでも視聴できるよう番組放送と同時に配信するもの。同時配信のみならず、番組放送後、1週間の「見逃し配信」も実施されるため、日本民間放送連盟からの猛反対を受け、総務省からも業務の再検討を求められたが、事業の見直しなどを経て、4月1日から正式にサービスを開始した。

「当初は夏に東京五輪と甲子園(全国高校野球選手権大会)中継が予定されていましたから、『NHKプラス』へのニーズが高まるだろうという期待がありましたが、新型コロナの感染拡大で、東京五輪は延期、甲子園は中止。さらに、大河と朝ドラの一時放送休止で、『NHKプラス』で新規の契約者を獲得するどころか、一部の契約者からは受信料の不払いの声があがっている。ここで『紅白』まで中止になったら、その影響は計り知れない。継続しかないんです」(前同)

 つまり、『24時間テレビ』の放送を決定した日本テレビ同様、NHKも自局の都合で『紅白』の放送を決定したというのだ。

 しかし、コロナ禍は収束するどころか、ここにきて全国で感染者が増加の一途を辿り、政府には緊急事態宣言の再発令を求める声も高まっている。『24時間テレビ』も『紅白』も、再考が迫られそうだ。

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