現実に疲れたアラフォー女性を発奮させるドラマ『リゾーリ&アイルズ』

サイゾーウーマン / 2013年1月29日 13時0分

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――海外生活20年以上、見てきたドラマは数知れず。そんな本物の海外ドラマジャンキーが新旧さまざまな作品のディテールから文化論をひきずり出す!

 女の子が人形遊びをすることは、世界共通だといわれている。多くのアメリカ人女性も、幼い頃にバービー人形で遊んだ経験を持つ。凛とした表情にパーフェクトな体形、ロングヘアのバービー人形は、アメリカの少女たちの空想の世界で「優しい母親」や「厳しい教師」、そして「かっこいいキャリアウーマン」になるという。

 男女平等な国として知られるアメリカだが、一昔前は男尊女卑がひどかった。70年代に入り、女が外で男に伍してバリバリ働くのが幸せなことだという新しい価値観が生まれたのだが、その流れに乗り、男性社会で働くバリキャリウーマンを題材としたテレビドラマが登場するようになった。女性スパイが男勝りのアクションを繰り広げる『チャーリーズ・エンジェル』(1976~81)、男勝りのジャーナリストがアンカーとして活躍する『TVキャスター マーフィー・ブラウン』(88~98)、そして2人組の女性刑事が大活躍する『女刑事キャグニー&レイシー』(82~88)。バービー人形を「憧れのかっこいいキャリアウーマン」に見立てて遊ぶ少女たちが急増したのは、前出のような「男社会の中で、男性以上に仕事を完璧にこなすスーパーウーマン」番組が大きく影響していると伝えられている。

 90年代、2000年代も、まだまだ男性社会だとされる法廷や警察、CIA、FBIや政治、医療の世界で女性が活躍するテレビドラマが次々と制作された。しかし、ウーマンリブ全盛期に生まれたアラフォー世代は、ここにきて現実を見つめるようになってきた。キャリアに生きようとしても、親は「いつ結婚するのか」とうるさく、男性も「仕事はほどほどにして、家庭を大事にしてほしい」という人か自分の給料目当ての人が多い。いつの間にかシワも白髪もシミも体重も増え、おまけに体型も崩れてきた。理想と現実はあまりにも異なる。40歳まで仕事一筋でシングルを突き通すと、頻繁に心が折れそうな壁にぶち当たってしまうようになるものなのだ。

 そんなアラフォー女性たちが、かつてバービー人形を使い、バリキャリごっこをした懐かしい思い出を呼び起こすようなドラマが、2010年夏にスタートした。女性向けドラマを得意とするTNTネットワークの『リゾーリ&アイルズ ヒロインたちの捜査線』である。ドラマの舞台は、歴史の古い大都市として知られるボストン。市警察の殺人課で働く唯一の女性刑事リゾーリと女性主任検視官アイルズの2人が、権力を追う男性の多い職場で奮闘していく姿を描く物語である。

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