Sexy Zone・佐藤勝利の「決めゼリフ」が醸す、緊張感とシュールな間の味わい

サイゾーウーマン / 2013年9月5日 13時0分

 今回ツッコませていただくのは、視聴率・評判ともに苦況にある月9ドラマ『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)の“ちょっとイイところ”。

 主演・山下智久のぼそぼそしゃべりは聞きとりにくいし、どういうわけか見ていても内容がまったく頭に入ってこないし、音楽や景色をBGM的に流しておく以外の楽しみ方がよくわからない作品だが、そんな中、見事な手腕が発揮されているのは、山下のバーターとして出演しているSexy Zone・佐藤勝利の使い方である。

 佐藤勝利といえば、ドラマ『ハングリー!』(同)で放った伝説的な棒読みセリフ「父ちゃん、野菜泥棒がいるよー」が話題となり、以来、彼の演技力といえば「野菜泥棒」の一言で語られるほどになっている。

 にもかかわらず、『SUMMER NUDE』に至っては、「演技が少しうまくなった」という声が、番組開始当初から多数出ていた。

 確かに、まったく抑揚のない「父ちゃん、野菜泥棒がいるよー」に比べると、声に表情が生まれたように見える。でも、実はこれ、単純に「演技がうまくなった」のとはちょっと違う気がする。

 もちろん場数を踏んで、多少うまくなったところはあるかもしれないが、セリフがいちいち「おどけてみせる」という芝居がかった「決めゼリフ」なのだ。例えば……。

「(勝地涼の肩に肘をのせながら、空を見上げ)今年も暑い夏にっっ、なぁりそうだなっ」
「これ以上近づくとっっ、やけどするぜ☆」

また、黙々とカレーを食べ続けた後に、一言、こんな風におどけてみせる。

「おかわりっ! なぁぁるはやで~♪」

 セリフがことごとく「通常営業」じゃなく、冗談めかしていて、ハイテンションなのだ。しかも、短いセリフの直前には、視聴者側に緊張感が伝染するような張り詰めた空気が流れていて、表情がこわばったり、身体が固まったりしている。また、セリフのないシーンでは、どうして良いかわからないのか、手持ち無沙汰な状態になっているのも印象的だ。

 演じ手が緊張していると、見ている側もどこかハラハラするもので、まったくファンでなくとも、つい「頑張れ」という気分になるのは、人間の性だろうか。そう思うと、まんまとキャスティング・演出にハメられているような気もしてくる。ちなみに、この「短いセリフを、おどけた&芝居がかった調子で言わせる」という見事な手法は、Sexy Zoneの曲における佐藤勝利の決めゼリフにも用いられている。

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