【プロ野球】ラストチャンスをつかんだ“遅咲きのルーキー”糸原健斗(阪神)と金本知憲監督をつなぐ縁とは!?

デイリーニュースオンライン / 2017年1月22日 16時5分

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 昨年のドラフトが糸原健斗にとってはラストチャンスだった。待ちに待ったプロからの指名を勝ち取った。

 開星高(島根)を卒業後、阪神から指名されるまでに明治大で4年、JX-ENEOSで2年の歳月を費やした。

 開星高で1学年下だった白根尚貴(DeNA)は高校卒業後、すぐにプロ入り。すでに5年のキャリアを積んでいる。1軍での出番が回ってこない屈辱に耐え、トライアウトも経験し、今、人生の岐路にも立っている。

 そして、阪神には明治大で1学年後輩だった高山俊と坂本誠志郎がいる。彼らは昨季、ルーキーイヤーで1軍デビューを果たし、高山は新人王のタイトルも獲得した。

 あきらめかけていたプロの世界。何を隠そう、糸原を救ってくれたのは、金本知憲監督だった。

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■「アスリート」での出会い

 金本監督と糸原の接点は、金本監督が現役時代に自らを鍛えた広島のトレーニングクラブ「アスリート」にある。

 糸原が高校時代通ったのも「アスリート」。ここで直接の出会いがあったわけではないが、金本監督は糸原のことを情報として持ち合わせていたようだ。

 そういえば昨年、ルーキーで1軍デビューした板山祐太郎(阪神)も「アスリート」のトレーニング経験者。一昨年のドラフトの際、「アスリート」代表の平岡洋二氏推薦で金本監督が“是非とも”と指名した選手だ。

■何かしら記憶に残るプレーヤー

 糸原は右投左打の内野手。

 176センチ・80キロと決して大柄ではないが、「アスリート」で鍛えたパワーを備えている。またインパクトの瞬間に“強くたたける”のも、金本監督の好きなスタイルである。

 ただ、どちらかと言うと、糸原を言い表すには“走攻守3拍子揃った万能型の選手”という方がはまっている。

 開星高時代は、1年秋の中国大会で9打席連続安打を記録。谷繁元信(前中日監督)の持つ大会記録・8打席連続安打を塗り替えた。

 甲子園には2年春と3年春夏に出場。

 3年夏の最後の甲子園、仙台育英高戦では9回表にチームメートの落球で逆転を許すことに。その裏、サヨナラの場面で糸原は打席に立ち、左中間を抜けようとする打球を仙台育英高の左翼手にダイビングキャッチされ敗れるという、生涯忘れられない貴重な経験を持っている。

  “何かしら記憶に残るプレーヤー”、それが糸原なのかもしれない。

■本当のラストチャンス

 2016年ドラフト会議。将来を見据えたドラフト戦略に終始した阪神にあって、もっとも即戦力として期待され、指名されたのが糸原だろう。

 同期のライバルでもあるドラ1・大山悠輔(白鴎大)とは、ともに内野手としてポジションは被るものの、天性のスラッガータイプである大山とはタイプが違う。

 とはいえ、阪神の内野陣を見渡すと、小柄ながらパワーがあり小回りもきく上本博紀や、超一流の守備力を誇り外野をこなす大和でさえも、レギュラー獲得には至っていない。

 24歳でプロの門をたたいた“遅咲きのルーキー”糸原。

 とはいえ、ルーキーイヤーを焦って過ごす必要はない。しかし、余りある時間があるわけでもない。

 走攻守を、プロで通用するレベルにまでいかに短時間で引き上げられるか。今春のキャンプが糸原にとっては、“野球選手としての本当のラストチャンス”かもしれない。

 プロの門戸を開いてくれた金本監督。今度は糸原がチームに貢献し、金本監督を救う番になってほしい!

まろ麻呂
企業コンサルタントに携わった経験を生かし、子どものころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。
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