問われる埼玉県民の民度…条約違反の“4選出馬”県知事が勝つ可能性

デイリーニュースオンライン / 2015年7月4日 8時50分

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 8月9日予定の埼玉県知事選挙に現職の上田清司(67)が4選出馬するという。自ら1期目に多選禁止の条例を作り「知事は3期まで」と決めていたが、その条例を残したままで、あえて破ると言う。自民も埼玉県民も完全に舐められている言動だ。

「この上田の強気の背景は自民と上田サイド双方で世論調査をした結果、上田が圧倒的に強い数値が出ているからだという。一時、自民党は天皇陛下の執刀医として知名度もある順天堂大学の天野篤教授の擁立を模索したが、その知名度でも上田に勝てないという予測が出た」(自民党埼玉県議)

 この勢いで自民が模索した天野教授擁立も最後は断念に追い込まれた。

「上田知事の4選出馬の言い分は『あえて埼玉県発展のために条例を破る』というが、埼玉県の子どもたちに約束は破ってもいいのだ、勝てば何をやってもいいのだと教えているようなもの。こうした知事を選ぶ埼玉県民の民度も問われている」と自民党関係者は語る。

茨城県では6選目の知事が…

 多選批判といえば、茨城県の橋本昌知事も6選目で全国一の多選知事だ。今は6期目の折り返し。さすがに次は出馬しないと思うが、いまだ未定。

 橋本知事は93年ゼネコン汚職で東京地検特捜部に逮捕された竹内藤男知事の後を受けての出直し選挙に出馬した。

「東大から自治省官僚になっていた橋本を自民党などが担ぎ、当時の佐川一信・前水戸市長などを破り当選した。しかし、当時、自民党は4期目は推薦しないという内規があった。そこで自民党茨城県連は橋本の引退を模索したが橋本は自民党の意向を無視、5期目にもチャレンジし自民党との関係がこじれた」(地元記者)

 そこで怒った自民党茨城県連が擁立したのが土浦市、土浦一高出身で東大から建設省官僚(現国交省)になっていた小幡政人氏。小幡氏は最終的には国交省事務次官まで務めたエリート中のエリートである。

 しかし小幡氏は土浦という県南出身で県都の水戸市ではほぼ無名。それに橋本氏は水戸一高出身ということもあり、水戸市から北では橋本氏のパワーと知名度が勝った。そのため最終的には09年の選挙も橋本氏が自民王国と称される自民党茨城県連が推した小幡氏にダブルスコアで勝ち、今なお、橋本氏の独走が続いているのだ。

「それでも茨城の自民党が筋を通したのは自分たちの決めたルールを守り、橋本推薦を止め独自候補を擁立したことだ。だから自民埼玉県連もいくら上田氏が事前世論調査で圧倒していても独自候補を擁立し『公約違反だ』と戦うべきだ」(自民党関係者)

 埼玉県の発展はすべて知事の手腕だけで進むものではない。国の事業も多くある。まずは「嘘は〇〇の始まり」という当たり前のルールを守らせ、マニフェストを守ることが政治のイロハではないか。

田村建雄(たむらたてお)
1950年生まれ。地方新聞記者から週刊誌記者に。現在は月刊誌、夕刊紙などに政治、事件記事など寄稿。著書に『ドキュメント外国人犯罪』『中国人毒婦の告白』など多数。

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