国連委員会が北朝鮮の人権侵害を糾弾する決議採択

デイリーNKジャパン / 2017年11月15日 17時40分

米国・ニューヨークにある国連本部

人権問題を扱う国連総会の第3委員会は14日、ニューヨークの国連本部で会合を開き、北朝鮮における人権侵害を強く糾弾し、ただちに止めることと状況の改善を求める内容の決議案を採択した。決議の評決を求めた国はなく、事実上の全会一致での採択となった。

今回の決議案では、北朝鮮では長年にわたり組織的かつ広範囲で人権蹂躙が行われていると批判し、これらの人権侵害行為が処罰されていないことを糾弾する内容が盛り込まれた。

また、「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」が2014年の報告書で指摘した拷問、非人道的待遇、強姦、公開処刑、非司法的で恣意的な拘禁、処刑、適法な手続きと法治の欠如、連座制の適用、強制労働などの各種人権侵害行為に改めて言及し、深刻な懸念を表明した。

決議案は同時に、国連安全保障理事会に対して、北朝鮮における反人道犯罪の「最も責任ある者」への制裁と、国際刑事裁判所(ICC)への付託など、適切な措置をとることを促した。これは金正恩党委員長を含む指導者層を念頭に置いたものだ。また、COIが北朝鮮指導層に対し、加害者訴追と司法処理の保障などを要求した点も併記した。

今回の決議には、離散家族の再会と、北朝鮮当局による外国人の抑留に対する適切な措置を要求する内容が新たに含まれた。決議は、2015年10月以降、南北離散家族の再会が中断されたことに懸念を示し、離散家族の生死確認、手紙のやり取り、故郷訪問、定期的で大規模な再会の機会などのために必要な措置が行われるよう求めた。

決議はこれに加え、北朝鮮が国内の抑留者に対して、北朝鮮がウィーン条約に基づく領事との面会、抑留者の保護と生存確認、家族との連絡など必要な措置を行なうよう促した。現在、北朝鮮には韓国人6人と韓国系アメリカ人3人が抑留されている。

これ以外にも、妊婦と乳幼児を含む半数以上の北朝鮮国民が食糧、医療サービスの不足に苦しんでいることに懸念を示し、資金を国民の福祉ではなく、核兵器やミサイルの開発に使用していることを批判した。

今回の決議は、欧州連合(EU)と日本が共同提案国の意見を反映して作成し、韓国を含む60カ国が共同提案国となった。この決議は、来月の国連総会本会議でも改めて採択される見通しだ。国連総会が、北朝鮮の人権改善を促す決議案を採択するのは13年連続となる。

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