アイドルのために会社に辞表!? 凄すぎるアイドルヲタの実態

ダ・ヴィンチニュース / 2013年5月7日 12時10分

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『アイドルのいる暮らし』(岡田康宏/ポット出版)

 先日の日本武道館でのコンサートで明らかになった、AKB48“人事異動”。大幅な配置転換に戸惑い、ブログやSNSで心境をつづったメンバーも多い。が、本人と同じぐらい、いやそれ以上に動揺したのは、ファンたち。握手会のためにCDを大量購入するなど熱狂的なファンの多くは、ネットでも人事異動に一喜一憂している。

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 AKB48に限らず、アイドルオタク(以下、アイドルヲタ)というと、盲目的な言動が「イタイ」と評されることもあるが、一心不乱にのめり込む姿は無趣味な人間からすれば羨ましくもある。では、実際彼らはどのようにヲタ活動をしているのか。

 その実態が書かれているのが『アイドルのいる暮らし』(岡田康宏/ポット出版)。本書に登場するのは、ハロー! プロジェクト、AKB48、ももいろクローバーZ、ジャニーズなどのアイドルを愛する10人。ファンブログの管理人だったりファンイベントの運営スタッフだったりという有名ヲタもいれば、仕事との両立を考え適度な距離を置きながらアイドルを応援するヲタもいる。

 彼らの多くは「現場」と呼ばれる、ステージやCDリリースイベント、握手会に重きを置く。関西在住の20代男性は、多くのアイドルを見るために「東京に来たときは1日3現場が基本。去年は1日6現場が2回ありました」というツワモノだ。現場と現場の間は常に走っているそうで、アイドルヲタは体力勝負という面もうかがえる。もちろん金銭的にもアイドルにかける割合が多く、交通費にお金がとられるためにグッズには興味がないというものの、「使っているお金は月20万くらい」だそう。

 元・モーニング娘。の加護亜依の熱狂的なファンの40代男性は、それが仕事にまで影響したひとり。未成年喫煙騒動で謹慎していた加護が復帰すると予測した彼は、「この1年間の鬱憤もあるから、加護ちゃんの現場は全部行きたいなと思って、会社を辞めようと思ったんですよ」と辞表を提出。しかしその1カ月後に、加護が再び喫煙し、事務所を解雇された。「加護ちゃんはタバコで会社を辞めてますけど、僕は加護ちゃんで会社辞めてるんです(笑)」。その後はあらゆる女性アイドルを応援している彼。傍から見えれば笑えないほどシビアな状況ではあるが、本人は「サクセスの道をメンバーと一緒に歩きたい」と今の生活を楽しんでいるようだ。

 ファンからも一目置かれている30代男性は、多くのアイドルヲタの羨望を浴びるような体験をしている。それはずばり、アイドルとの交際。もともと本命のアイドルには声援を送らずクールな男を演じていたはずが、そのストレスで別のアイドルに声援を送り続けていたら、そちらのアイドルから声をかけられて付き合うことになったという。しかし付き合った途端にいままで楽しかったはずのステージが後ろめたくなったり、仲間の間でも孤立したりし、アイドルヲタとしての挫折を味わったという。

 異性のアイドルを応援していると、ファンとしての最終ゴールは「付き合うこと」と思われがちだが、アイドルヲタの願望と言うのはそれほど単純ではないことが本書により浮き彫りになっていく。応援するアイドルが好き過ぎてミニコミを作ったり、「面白そうな人がいる」と“現場”で仲間を作ることに楽しみを見い出す人もいたり、アイドルのステージを全力で応援することによって普段の自分を解放したり、握手会やステージでのレス(声援に対するアイドルからのリアクション)によってアイドルとコミュニケーションを目的にする人がいたり。アイドルを起点に、楽しみ方が円心状が広がっていく。多様で魅力的なアイドル文化に多くの人がハマってしまうのも思わず納得できる1冊だ。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)

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