ポストAKBはももクロでなく壇蜜? アベノミクスでアイドルブーム崩壊!? 

ダ・ヴィンチニュース / 2013年5月14日 12時20分

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『日本経済復活が引き起こすAKB48の終焉』

 デフレ脱却を旗印に、安倍内閣が打ち出した“3本の矢”からなる経済政策、通称「アベノミクス」。景気回復への期待感は日増しに高まる一方だが、そんななか“アベノミクスによってAKB48が大ピンチ”だと主張する本が話題を集めている。経済学者・田中秀臣の新刊『日本経済復活が引き起こすAKB48の終焉』(主婦の友社)だ。

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 本書によれば、「芸能界、特に女性グループアイドルの世界においては、景気回復は決して望むべき事態ではない」という。これまで国民的な人気を獲得してきた女性アイドルグループは、不況によって人気が支えられてきた側面があるというのだ。

 まず、AKBが生まれる基礎をつくった、おニャン子クラブはどうだったのか。おニャン子クラブが『セーラー服を脱がさないで』でデビューしたのは、1985年。まさしく彼女たちがブレイクを果たした同じ時期に「プラザ合意による急激な円高に端を発した円高不況」が始まったのだ。が、この円高不況を受けて、政府は内需拡大路線を敷くべく金融緩和政策を行い、景気は上向きに。円高不況が終わったころには、おニャン子クラブの人気も下火となり、87年9月には解散を迎えた。

 また、数々のヒットを飛ばしたモーニング娘。の場合は、不況の真っ只中である97年に誕生。97年から98年にかけては、北海道拓殖銀行や山一証券といった大手金融機関がぞくぞくと破綻・倒産した時期と重なる。

 そして、肝心のAKB48は、ご存じの通りデフレ不況のなかデビュー。ただ、不況とはいえ、結成当初の05年は「多少の景気回復期」。今では語り草になっている「初公演の客は7人」という“初期の苦戦”も、著者はそうした景気回復期であることが影響したのではと述べている。そう、AKBが初めて“アキバ枠”として紅白歌合戦に出場した07年は、アメリカでサブプライムローンが問題になった年。『大声ダイヤモンド』で一躍人気を加速させていった08年は、リーマンショックに世界が大きく揺れた。いわば、デフレ不況とともにAKBは成長を果たしたという見方だ。

 では、なぜ“アイドルは不況に強い”のか。著者はその理由を、景気に左右される人々の嗜好から考察。不況時には消費意欲が減退し「内向き志向」になるが、好況期には「疑似恋愛の対象となるアイドルよりは、生身の人間、本物の恋人へと関心が向かうようになりがち」だという。振り返ってみれば、おニャン子クラブもモー娘。も、テレビ番組のオーディションから登場したグループ。テレビはお金のかからない娯楽の筆頭であり、テレビのなかのアイドルを“バーチャルな恋人”として消費する文化は、山口百恵に桜田淳子、森昌子の「花の中三トリオ」の時代から続くもの。お金もかけずに楽しめるテレビのアイドルたちは、不況時にはとくに愛されやすいというわけだ。

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