1巻分の原稿が全ボツになることも。人気作家が語るライトノベル制作の裏側

ダ・ヴィンチニュース / 2013年6月13日 11時30分

写真

『東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN』(あざの耕平/富士見書房)

今年に入ってからすでに原作のアニメが10本以上も放映されるなど、ライトノベルの勢いはまだまだ衰えを見せない。その背景は何か? そして人気を得る作品を生み出すために作家はどんな工夫をしているのか? ダ・ヴィンチ電子ナビではその秘密を探り出すため、アニメ化も決まった人気シリーズ『東京レイヴンズ』原作者のあざの耕平氏に取材し、ライトノベル制作の裏側を語ってもらった(以下、一部抜粋)。

【画像あり】インタビュー全文や関連情報を含む記事はこちら

――シリーズ作品を書く際に、どこまで先のストーリーを考えているのか?

 作品によって異なりますが、全体的な流れは最初から最後まで考えています。ただ細かい内容をきっちり決め過ぎると融通が利かなくなってしまうので、本当に大まかな流れだけですね。ライトノベルはなかなか厳しい世界ですから、書いた作品の人気がないと早めに切り上げてまとめなければならないですし。例えば『東京レイヴンズ』では、主人公が少しずつ成長していく王道ど真ん中のバトルもの、という大筋は変わりませんが、途中細かい設定をかなり変更しています。実は1巻は1回書いた原稿が全ボツになりましたしね(笑)。

 ライトノベルって出だしがものすごく大事なんですね。1巻目にその作品の魅力を全部詰め込んで、一気に認知されないとあっという間に埋もれてしまって後が続かない。ただ、『東京レイヴンズ』は主人公の成長物語ですから、最初は弱いですし、秘密があっても明かすわけにはいかず、どうしても素朴な味わいの作品になってしまいます。そこで、いろいろな仕掛けをして、それがより活きるよう編集担当と相談しながら設定や展開を大幅に変更しました。実はメインキャラの性別や年齢なども変えているんですよ。

――表紙絵や挿絵について作家側から何か指示は出している?

 私の場合はほとんど出さないですね。生意気なことを言わせてもらえれば、私の頭の中にある絵が100%再現されることはないと思っているので。ところが、ですね。120%のやつがたまにあるんですよ。それってこっちが指示している限りは絶対に出てこない。指定すると、こっちが思っている絵にどれだけ近づけるかになってしまうんですが、そうではなく私がイメージしていた以上の素晴らしい絵は、向こうが自由に描いた時のほうが出るんですよね。たまに、「この絵かっけー!」と思って文章の方を直すこともあります(笑)。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ダ・ヴィンチニュース

トピックスRSS

ランキング