サラリーマンはいかにすれば幸せになれるのか、近代学問で暴く本

ダ・ヴィンチニュース / 2013年8月30日 11時50分

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『サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている』(西内啓/マイナビ)

 『サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている』(マイナビ)って、ものすごく挑発的なタイトルだと思いませんか? と思ったら著者の西内啓さんは今年25万部の大ヒットを飛ばした『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)の著者でもいらっしゃり、俄然興味がわいてきました。

『サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている』のもっと詳しい内容はこちら

 まず、会社に勤めるサラリーマンが抱えがちな悩みといえば、自分の仕事や職場の人間関係、さらには勤める会社の業績あたりでしょうか。果たして本当に読んですっきりするのか、書かれているコンテンツは以下の6章です。

第1章「なぜ、いくらがんばっても給料が上がらないのか?」
第2章「なぜ、お金が貯まらないのか?」
第3章「どうすれば楽して出世できるのか?」
第4章「どうすれば職場の人間関係はうまくいくのか?」
第5章「どうすれば仕事はうまく回るのか?」
第6章「なぜ、いくら仕事をがんばっても家庭がうまくいかないのか?」
終章「それでも悩みのつきない日々をどう生きれば良いのか?」

 もう、それがわかってたら世話ないよ! と言いたくなりそうな、ある意味根元的な願望のラインナップですよね。

 気になる第1章では、まず、現在では労働者が不当に搾取されることはなく、もしもそうなら転職を考えよ。通常の会社は、がんばるほどひとりあたりの報われ方が少なくなるシステムである場合が多い。給料を上げるためには利益を出すための「新しいやり方」を考え、そのためには個人がきちんとした学問の知識を得ることが大切である、ということが、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・ソローの経済成長モデルや、アメリカの経済学者ポール・ローマーの「内生的経済成長理論」などを引用して述べられています。

 なるほど、その通りだとは思いますが、そうはいっても、現状打破のために提案されたオチをクリアするのが難しい、と現実の厳しさを痛感させられます。

 そのようにして、いかにすれば稼いだお金をムダに失わず、天職を手に入れ、職場でリーダーシップを発揮して成果を上げ、幸せな家庭が築けるのかを、行動経済学やポジティブ心理学、組織行動論やプロジェクトマネジメントなど、近代の学問において現時点で判明している「答え」を学術的に示してくれます。

 心理学をかじった筆者的には、終章「それでも悩みのつきない日々をどう生きれば良いのか?」が気になりました。お金と幸せがつながらない「幸福のパラドックス」について書かれた章です。

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