“明日は明るい日” ― 笑いと発見がいっぱい! 倉本美津留のオモシロ絵本

ダ・ヴィンチニュース / 2013年9月10日 11時30分

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『ことば絵本 明日のカルタ』(倉本美津留/日本図書センター)

“人にやさしい果物バナナ。だってあんなに食べやすい”──
 次にバナナを手にしたときには、思わず口をついて出るに違いない。『ことば絵本 明日のカルタ』は、すぐに仲良くなれる、こんなオモシロ言葉でいっぱいだ。“ん!?”から始まって、“なるほどー!”“そうだよね”と、笑顔にしてくれるような。

続きを読む→「後になってわかった大切なことは少しだけ」

「バナナって、手にぴったりくる形といい、剥きやすい皮といい、おいしさといい、人に対してすごくイイ感じでしょう。紐を結んで肩に担いでください、中には水を入れてください、みたいな形にはなからなっている瓢箪もそうだけど、自然はめちゃくちゃ人にやさしい。でも人間はあんまりそれに気付いてないんですよね。この言葉に込めたのは“自然とやさしい間柄になろうよ”ってことですね」

 『ダウンタウンDX』、NHK Eテレのこども番組『シャキーン!』などを手がける放送作家の倉本さんが、この言葉たちを生み出したのは、昨秋、開催されたアートイベント「二子玉川ビエンナーレ」の「巨大カルタ大会」を企画した時。子どもたちが走り、身体ごとぶつかって、大きな絵札をとりにいく大会は、大盛り上がりを見せたそう。

「僕が札を読みあげるたびに、“えーっ?”って言ったり、笑ったり、“何、言ってんの? この人”って顔で見たり(笑)。その一方で、必死に絵札をとりにいくという二重構造が面白かったですね。とった子にはそのまま絵札をプレゼントして、“君がこの言葉をとったということは、君にとって必要な言葉だからだよ。がんばって生きていってくれ!”って、ほめたたえて」

 けれど、中にはなかなかとれなくて泣きだす子も……。

「その子がね、やっとのことで札をとれてすっごく喜んで、そしたらまた泣いているんですよ。うれし涙なんですね。このちょっとの時間の中で、悔し涙から喜び、うれし涙っていう感情を経験できている。それを目の当たりにした時、“もしかしたら自分は今、ものすごく大切なことをしているんじゃないか”って気がしたんです。それで、もっと多くの人に伝えたくて、本の形にしてもらって」

 読み札と絵札を見開きに、そこに「説明しすぎない程度のヒントみたいな。ヒントの本だと思っているので、ヒントのヒントみたいな」メッセージを添えた一冊は、子どもたちはもちろん、大人の心のツボも押しまくっている。

「“ぱーっと読んで、置いて、また読みたくなる”って、言ってくれる方が多いんです。で、好きな言葉がそれぞれ違っているのがまた面白い」

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