PM2.5の「PM」って何? カラット、デニール…意外と知らない単位の秘密

ダ・ヴィンチニュース / 2013年9月10日 11時30分

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『単位と記号』(白鳥 敬/学研教育出版)

 ちょっと前に、ニュースでよく耳にしていた「PM2.5」。「午後2時半のこと?」なんてボケる人はさすがにいないだろうが、PMが何の単位なのか、知っている人は少ないのではないだろうか。同じように、宝石に使われる「カラット」や、タイツの商品パッケージに書いてある「デニール」など、身の回りには知っているようで詳しくはよくわからない単位や記号が溢れている。そんな単位や記号について、8月31日に発売された『単位と記号』(白鳥 敬/学研教育出版)から紹介してみよう。

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 まず、先ほど例にあげたPMとは、Particulate Matterの頭文字で、粒子状物質のこと。粒子状物質とは、大気中にあるマイクロメートルスケール以下の微粒子を指す。つまり、PM2.5は直径が2.5マイクロメートル以下の微粒子を表しているのだ。2.5マイクロメートルと言っても想像しにくいと思うが、「髪の毛の太さの30分の1くらいの微粒子」と言えば、少しはイメージしやすいだろうか。でも、なぜ急にこのPM2.5という基準が重視されるようになったのか疑問に思っている人もいるはず。実は、日本ではPM10という環境基準が採用されていたそう。しかし、PM2.5レベルまで小さなものになると普通のマスクでは防げないどころか「肺の奥まで侵入して、肺がんや喘息などの病気を引き起こす」のだ。そんなPM2.5が、お隣の中国からバンバン飛んでくるようになった。その危険性をみんなに知ってもらうため、これほど頻繁にPM2.5という数値が登場するようになったのだろう。

 また、ダイヤモンドなどの宝石の質量を表すカラットは地中海地方で採れるイナゴマメの種子1個分の重さからきている。このイナゴマメの種子を、ギリシャ語でカラットと言うのだ。1カラットは200ミリグラムで、記号で表すとct。あんな高価なものの単位が、マメの種子からきているなんて驚きだ。それに、同じカラットでも金の純度を表すのはまた別の単位。記号もKが使われている。

 同じように、「地震の震源で発生したエネルギーの大きさ」を表す単位として知られるマグニチュードだが、実は星の明るさを表す単位もマグニチュードだったりする。よく耳にする1等星や2等星といった等級のことを、英語ではマグニチュードと言うのだ。こんなふうに、まったく違うものでも同じ読み方をする単位もある。

 そして、女性のみなさんなら馴染み深いタイツの単位、デニール。なんとなく、生地の厚さのことだろうと思っていた人が多いはず。でも、これは「ナイロンやポリエステルといった合成繊維の太さ」を表す単位なのだ。繊維は細くて計測にも手間がかかるので、「長さ450メートルで質量0.5グラムの糸を1デニール」としたそう。だから、線密度の単位と言い換えることもできる。ストッキングとタイツの違いがわからないという人もいるだろうが、ストッキングは7~19デニール。タイツは40デニール以上のものを指すそう。でも、そうなると20~39デニールのものはいったい何と呼ぶのだろう……? ちなみに、錦糸や麻糸、毛糸といった天然繊維の太さは番手という単位で表される。素材によって、単位の名前どころか計算の仕方まで変わるのだから、単位というものは実に奥深い。

 他にも新しい単位はどんどん登場しているし、マサチューセッツ工科大学の学生だったオリバー・スムートは、自分の身長を1単位とした「smoot」という単位まで作ってしまった。もしかしたら、みなさんが考えた単位が活用される日もくるかもしれない。

文=小里樹
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)

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