「プロデューサー巻き」はいつまで流行るのか?

ダ・ヴィンチニュース / 2013年9月13日 18時30分

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ネルシャツとカーディガンによる「プロデューサー巻き」

 ピンク、赤、ブルー、緑、黄色…と色とりどりのカーディガンなどを肩にかけた「プロデューサー巻き」の男女の姿、この夏、街中で目にしなかっただろうか。そして、「微妙」と思った人も少なくないはず。だって、少し前までは、バブル時代を象徴する「ダサい」ファッション扱いだったのだから…。 実際にネット上でも物議を醸した。

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 それにしても、なぜ(プロデューサー巻きの)人々は抵抗なく受け入れたのか。バブル世代が登場するドラマ『半沢直樹』効果なのか!? それともアベノミクス効果なのか!? はたまた、よく言われるようにファッションの流行は10年~20年サイクルで繰り返されるからなのか?

 『ファッションの文化社会学』(ジョアン・フィンケルシュタイン:著、成実弘至:訳/せりか書房)によれば、「流行のきわだった性質は、ほんの一瞬前までは、例外や気まぐれだったものを無理強いし、それを急に新しいルールや範として受け入れたかと思うと、それが当たり前になりみんなの“もの”になってしまった後はまたうち捨ててしまうことである」という。

 まさに、ちょっと前までダサいと思われていたプロデューサー巻きが、いつの間にか表舞台に返り咲いたことを表しているだろう。ということは、すぐに廃れてしまうのだろうか?

 アパレルブランド・アバハウスなどを運営するアバハウスインターナショナル マーケティング部マネージャーの齋藤玲緒奈さんは、今回のプロデューサー巻きは「定番化」する可能性もあると話す。

 齋藤さんによるとこのスタイルは、今に始まった話ではなく、「2年ほど前くらいから徐々に出てきていた」そう。たしかに、街行く人をウォッチしてみると、掛け方もさまざま。左右均等に掛けて腕部分を結んでいる人もいれば、斜めに掛けてストール風にしている人もいたり、いろいろなスタイルが浸透しているようだ。

「シャツやニットの腰巻きや、男性にもストールが流行して“巻き系のきこなし”が市民権を得ていたという土壌があって、今シーズンに一気に開花した」とか。それに、「シンプルで寂しくなりがちなスタイリングのアクセントとしてや、カジュアルになり過ぎるのを抑え、コンサバな雰囲気を演出する効果もあり、テクニックいらず」というのが広く受け入れられた理由のようだ。

 また、「受け止め方には個人差があり賛否両論だが、80~90年代のエッセンスがトレンドとして徐々に出てきたことが追い風となり意外とすんなり浸透した。シャツやカーディガンなど定番アイテムを使用したコンサバ要素の強いスタイルなので、ビッグトレンドは去っても“定番的スタイルのひとつ”として残っていく」と齋藤さんは予測する。

 先の『ファッションの文化社会学』には、ファッションは、“個人の感覚に訴える”とともに、“社会的なアピール”であり、流行を取り入れることで、「周囲の人々と同じ行動をしていることの安心感」や「いまを生きているという手応えを感じる」ことができるとある。

 昔のトレンドに新しい要素が加わって変化していくファッション。流行に乗りすぎるのは逆におしゃれではないという向きもあるかもしれないが、「定番」の声が聞こえてきたところで、そろそろ取り入れてもいいかもしれない。明日は、堂々と「プロデューサー巻き」で街に繰り出してみては?

文=中川寛子
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)

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