ニコ動成功の秘訣はゲーム脳にあり!? ドワンゴ・川上量生の斬新すぎるビジネス論

ダ・ヴィンチニュース / 2013年12月7日 14時50分

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『ルールを変える思考法』(川上量生/KADOKAWA)

 動画サイト「ニコニコ動画」。

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 多くのコンテンツ提供のほか、コメント機能など視聴者参加やユーザー間のコミュニティ機能の充実がウケ、一般会員登録者数が約3215万人、有料会員は約200万人、モバイル会員は623万人という日本を代表する巨大サイトのひとつである。小沢一郎や”芸能界追放”の小林幸子など既存のテレビでは放映しづらいコンテンツを登場させたことは、大きな話題にもなった。

 この「ニコ動」を構築し、現在では「ドワンゴ」取締役会長となっているのが川上量生氏。当初オンラインゲーム開発会社から始まった「ドワンゴ」だったが、その後は携帯ゲーム、着メロなどのサービスを次々と繰り出し、07年には巨大動画サイト「ニコ動」誕生となるのだが、川上氏の著書『ルールを変える思考法』(KADOKAWA)によると、そこに至るまでの数々の発想を生み出したのは、なんと“ゲーム脳”だというのだ。

 著者自身ゲーマーを自認し、オンラインでなくアナログゲームが好きだという。いわく「ゲームを好きになるということは、ビジネスの要素もあるということ」。ゲーマーには、優秀な人材が多く、ゲームに求められる能力、ゲームを通して伸ばせる能力は、多くの分野に応用が利く、という独自の理論を展開しているのだ。

 ゲーム中毒の子供を持つお母さんたちが聞いたら卒倒するような“成功術”だが、しかし川上氏はこれまでの経験から「優秀なゲーマーはマネジメントにも向いている。ビジネスに勝つための高い経験値を持っている」と断言する。

 とくに川上が戦争シミュレーションゲームで学んだことは「(ゲームの)ルールを変える」という思考法だ。この世界ではプレーヤーが勝手にルールを変更することもあり、その変更によって“勝者”もまた変わる。

 同様に現実のビジネスも既存のルールに従っているだけでは、絶対に勝てないのだという。

「時代が移り変わって環境が変化すれば、既存のルールや決まりごとが最適解ではなくなっていることはよくあります。そうであれば、そのルールに従っているのは合理的ではありません。だからこそ、原理原則を見直した上で、ルールを再検証する姿勢が大切なのです」

 現実世界もゲームと見立てれば、普遍と思われていた原理原則も、時代や環境によって移ろう変更可能なルールに過ぎない、というわけだ。

 ヒット作は「人間が理解できるかできないかのギリギリのところにあり、なおかつ微妙に説明がつかないところ」から生まれるもので、「自分の武器になるものを探し、それをはっきり打ち出せ」「儲けを考えない」「ムダをやることに価値がある」「“不親切なゲーム”で育ったゲーマーは能力が高い」など、ゲームというバーチャルな世界と、現実のビジネスとを結ぶ接点、発想法を提示する。

 既存の企業ではあり得ない数々の“ゲーム脳式ビジネス指南”。絶えず動き続ける現代社会、「既存のルールを疑え、変えろ」という思考転換は、ITの世界に限らずあらゆるビジネスで必要とされているのかもしれない。こうした新しい思考を育むため子どもたちには、勉強よりゲームをやらせたほうがいい、のだろうか。

ダ・ヴィンチニュース

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