「10代の頃の記憶はほとんどない」 過呼吸、パニック障害…堂本剛を心の病から救ったもの

ダ・ヴィンチニュース / 2014年2月25日 11時40分

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『ココロのはなし』(堂本 剛:著、NHK「ココロ見」制作班:その他/KADOKAWA 角川書店)

 バラエティなどで見せるやわらかな笑顔と、のびやかな歌声で多くのファンを魅了しているKinKi Kids堂本剛。彼がホストを務める対談番組『堂本剛のココロ見』を書籍化した『ココロのはなし』(堂本 剛:著、NHK「ココロ見」制作班:その他/KADOKAWA 角川書店)が2月に発売になったが、「死にたいと思って生きていた時期があった」など、精神的に苦しんだ時期を赤裸々に語り、早くも話題を集めている。

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 2003年には過換気症候群やパニック障害を患っていることを告白した剛。彼の心の異変は、仕事のために家族と別れ、単身上京した15歳のころから始まっていたようで、本書の中でもそのときのことを「僕、めっちゃ泣きましたね。やっぱり奈良がすごい好きやったし。何かこう心の底から人さまの前に立って、何かを表現するというお仕事に就きたいと思ってなかったんです」「そのあとは本当に皆さんに求めていただく自分を全うするということが、自分のお勤めだと思って生きていくんですが」と、もともと前に出る性格ではなかったうえに、アイドルとしての虚像と“本当の自分”のギャップに悩んでいたという。

 剛が10代のころといえば、ドラマ『人間・失格~たとえばぼくが死んだら~』(TBS系)や『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)に出演し、爆発的な人気を得ていたころ。剛自身、「記憶がほとんどないんです」といい、「今では考えられませんけど、本当に死にたいと思ってね、生きていた時期もあって。でも根性もないし、怖くて死ねなくてくるしくて。で、毎日空を見て、涙を流して。本当の自分で生きたいのに、生きることが許されない」と思い詰めていた日々を思い返している。

 そんな剛の救いとなったのは、音楽。はじめはミュージカルの出演を打診されたものの、人前では緊張するという剛はそれを固辞。代わりに薦められたのが音楽だったという。そして、意外にも剛なりの“打算”があったと話す。

「テレビとか雑誌では編集されるようなことが、歌では歌詞に乗せてしまえば、編集されることが少ないとか、そういう悪知恵も働きまして。“あ、絶対歌のほうが、僕は本当のこと言えるんだ”ってことで、音楽のほうが好きやったんです」

 音楽という道を得てだいぶ精神的にも落ち着いた剛だが、いまなお心の拠り所は故郷の奈良だという。「東京で、ちょっと参ったなというとき、奈良に帰るんですね」「奈良は自分のすべてをゆだねられる場所なので、たくさん泣いたりたくさん笑ったりできる。奈良で自分を取り戻して、また東京に戻っていくんです」。

 剛のソロシングルの中には、奈良の空をテーマにした『空~美しい我の空』(「剛紫」名義)や、“古都”といった言葉が歌詞にちりばめられ、奈良・天河大弁財天社でPV撮影が行われた『縁を結いて』などがある。苦しみの果てに手に入れたその音楽が、いま苦しみの中にいるファンを救うこともあるだろう。どこか懐かしさを感じる美しいメロディーや繊細な歌詞こそ、アイドル・表現者と一個人としての堂本剛がぴったりと重なる場所なのかもしれない。

ダ・ヴィンチニュース

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