数学オリンピック選手の親たちの子育てに共通すること

ダ・ヴィンチニュース / 2014年3月9日 9時20分

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『数学オリンピック選手を育てた母親たち』(杉山由美子/小学館)

 先月24日、過去2番目となるメダル獲得数を誇りソチ五輪が閉幕した。その中でも特に注目されたのが、フィギュアスケートの羽生結弦選手だ。若干19才にして金メダルを獲得した羽生選手だが、閉幕後も各種メディアやCMへのオファーが殺到しているほか、“羽生萌え”と称してBL界でもにわかに人気を高めている。

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 ところで、五輪などで若手選手が活躍するたびに注目されるのが、一流選手の子育てにまつわる話だろう。子を持つ親にとっても、子育てに憧れを抱く人たちにとっても、気になる話題である。手塩にかけた子どもにはやはり、幸せに生きてほしいと願うのが親心。そのために、何らかの分野で秀でた才能を活かしてほしいと思うのもまた、自然な気持ちかもしれない。

 そこで、全世界の選ばれた高校生たちが集う“数学オリンピック”の日本人選手を育てた親たちの声を綴った『数学オリンピック選手を育てた母親たち』(杉山由美子/小学館)より、子どもを“一流”に育てるヒントを幾つか紹介していこう。

1)興味を持ったことをどんどん教える
ここで重要になるのは「もとめるものには惜しみなく与える」ということだ。幼ければ幼いほど、子どもは貪欲にみずからの興味にひたすら集中する。親が興味を強要するのではなく、あくまでも子ども自身が抱いた関心に応えてあげるという姿勢が必要である。また、子どもの興味を広げてあげられるよう、まわりに様々なものを“さりげなく”与えてあげるというのも親が心がけなければならないことだろう。

2)子育てを楽しみ、子どもとのふれあいを増やす
数学オリンピックの日本人選手を育てた親たちは、軒並み「子育てが楽しかった」と語っていたようだ。子どもに何かをやらせたいと思うがあまり、自分の思惑通りに行かず、かえって子育てそのものがストレスに繋がる親たちも少なくない。しかし、本書の中に出てくる親たちは、あくまでも子どもへのサポートやフォローをする立場から、子どもたちの成長を感じ取っていた。教育熱心になり過ぎることなく、子どもの自尊心を尊重しつつ自分も肩を抜き“見守る”ことでふれあうというのが、親にとっても子どもにとっても大切なことだといえる。

3)資質はそれぞれということをわきまえる
以前、テレビで土田晃之さんが子育てについて語っていた。子沢山で有名な土田さんだが、子どもが増えるたびに、子育てがだいぶ楽になっていったそうだ。それは、1人目、2人目、3人目と生まれるにつれて子どもへの期待を分散させることができたからだったそうだが、本書の中でも似たような事柄が綴られていた。

 生まれてきた子どもには、どうしても過剰な期待をしてしまいがちだ。ただ、例えば、1人目の子どもが何かに秀でていたとしても、2人目、3人目にそれを強要してはいけない。あくまでもそれぞれの興味を伸ばしてあげられるよう、子どもたちの個性を見きわめるのが何よりも親の役目かもしれない。

 総じて、一流と呼ばれる子どもたちの家庭環境には、親たちの“暖かく見守る”という気持ちが隠されているようだ。そろそろ年度も変わり、子どもたちの環境もまた変わっていく。すくすくと長所を伸ばしていけるよう、ぜひとも子どもたちの成長を見守り続けてほしい。

文=カネコシュウヘイ

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