『ロト紋』とはまったく違った背徳的な笑いを誘う×××な藤原カムイ作品

ダ・ヴィンチニュース / 2014年6月10日 7時20分

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『チョコレートパニック』(藤原カムイ/双葉社)

 藤原カムイといえば『ロト紋』(エニックス)の作者。当然のように思うファンも多いでしょう。人気RPG『ドラゴンクエスト』を題材にした『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』は、人気のうえに人気を集め、藤原カムイの名を世に知らしめました。シリアスかつ胸を熱く焦がす展開に魅了された読者は数知れません。さて、本作『チョコレートパニック』(双葉社)は『ロト紋』の連載開始より6年前に発行された作品であり、『ロト紋』とはまったく違った摩訶不思議な藤原カムイワールドがこれでもかと描かれています。

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 本作を読み始めてまず思うのは、「あぁ、当時は表現に寛容だったんだなぁ」ということ。『ちびくろサンボ』どころの話ではありません。そして、「現代で再びアニメ版を流すのはムリ!」と思うはずです。そう、知る人ぞ知る事実。この問題作(?)はアニメ化もされていたのです。今の日本で放送しようものなら、どこかの団体がすぐさま飛んでやってくることでしょう。

 では、本作の内容を簡単に。嵐で難破した客船から救命ボートにしがみついて逃げ延びたのは、チョコレート色の黒人クンタ、キンテ、サンボの3人組。漂流の中で少女を拾うが、待っていたのは口を開いたクジラ。はらの中でくんずほぐれつの×××な展開があり、少女が産んだのはチョコレート色をしたマンボ、チンボ、チョンボの3人。彼らは東京にやってきて、親のように×××や△△△、はたまた◯◯◯などの珍騒動をひっきりなしに引き起こしていきます。

 ときにシュールで、ときにお色気もあり、先がまったく読めない、スラップスティックの王道です。過剰な規制を偏見だといえるのなら、本作は、まさに博愛に溢れた作品だといえましょう。

 『ロト紋』しか知らないファン、本作をリアルタイムで読んでいて懐かしさを感じるファンともに、電子版をこっそり愛機に入れて、人の目を盗んでちょっとした背徳的な笑いを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

文=ルートつつみ

ダ・ヴィンチニュース

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