『進撃の巨人』や『黒子のバスケ』も! あの中国でアニメの公式配信が拡大している要因とは?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年6月19日 18時10分

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中国で人気の動画サイト「愛奇芸(iqiyi)」のTOPページ(引用)

 はじめまして。百元籠羊と申します。ブログで中国オタク事情の紹介等をやっておりますが、この度、当媒体でアニメと中国をテーマにしたコラムを執筆させていただくことになりました。

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 第1回目のテーマは「中国で拡大中のアニメ公式配信について」です。

 中国では様々な分野において急激な変化が起こりますが、オタク分野に関してもそれは変わらず、日本のオタク界隈に比べて随分と急な勢いで変化が起こることも珍しくありません。そんな中国オタク界隈における変化の中で、近年最も大きなものは「中国の動画サイトにおける日本のアニメ公式配信の拡大」でしょう。

 日本のアニメの公式配信は2012年の後半、『ソードアート・オンライン』の配信がスタートして人気が爆発した頃から急速に拡大し、その後も『進撃の巨人』や『黒子のバスケ』等の人気作品が配信されていますし、現在も毎シーズンごとに中国の大手動画サイトによる新作アニメの権利獲得合戦が行われています。

 日本のアニメの正規配信の動き自体は2011年末頃からあったのですが、当時は中国の動画サイト業界の再編等によりグダグダになってしまった面もあり、本格的に拡大、定着するようになったのは2012年後半頃からとなりました。

 2012年は中国で大規模な反日暴動が起こったのが日本では有名かと思います。この暴動は中国のオタク界隈にも大きな被害を与え、その当時拡大しつつあった中国における日本関連のオタク系イベント開催の流れも大打撃を受けてしまいましたが、その陰では日本のアニメの公式配信が拡大していました。 その流れは更に続き、昨年は中国オタク界隈にとって「日本のアニメ公式配信拡大の年」となりましたし、今年になってからも日本のアニメの公式配信が活発に行われ、4月に中国で配信開始となった日本のアニメ作品は三十数作品に上っています。

 これはアニメに限った話ではありませんが、中国の動画サイトにおける海外作品の公式配信は中国国外での放映からほぼ間をおかずに配信されています。中国ではテレビで日本のアニメを流すのが極めて難しくなっていますが、なぜネットで配信が可能なのかと言うと、ネット配信がグレーゾーンになっているというのが大きな理由となっています。

 現在の中国における海外コンテンツの公式配信は動画サイトの運営許可証を取得した現地動画サイトの自主裁量に任されている部分で行われており、そこで公式配信されている海外コンテンツの多くはテレビ放映や映画上映等で必要となる輸入審査や検閲等の手続きをすっ飛ばして配信されています。 これが可能なのは現在の中国では政府機関の管轄範囲がネットとテレビでは異なる部分が多く、実質的に別モノ扱いとなっているからだとされています。そしてこういった不透明な背景の下ではありますが、中国の動画サイトにおける海外コンテンツの公式配信はいまだに拡大傾向にありますし、日本のアニメもその拡大を続けるジャンルの一つとなっています。

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