W杯開催中! 今だから読みたいサッカーの裏方・ホペイロ(用具係)がわかるマンガ

ダ・ヴィンチニュース / 2014年6月20日 11時30分

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『カルチョな執事』(あづち涼/マッグガーデン)

 熱戦が続くブラジルW杯。日々戦う選手たちを万全な状態で送り出せるように支える“ホペイロ”という存在があるのをご存知だろうか? ホペイロとは、ポルトガル語で「用具係」という意味で、プロサッカー選手の用具や身の回りの物を準備したり、管理、ケアする人のこと。そして、初めてそのホペイロにスポットを当てたのが、『カルチョな執事』(あづち涼/マッグガーデン)というマンガだ。この作品には、N2リーグ所属のサッカークラブチーム「コロポローザ札幌」でホペイロとして働く、モンチこと門地亮介が登場するのだが、彼らは、いったいどんな仕事をしているのだろうか?

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 ホペイロの仕事は、ボールを磨いたり、スパイクの手入れや用具の管理、練習着の洗濯などさまざまだが、それを完ぺきにこなすためには、ひとりひとりのことをよく見ていなければならない。だから、試合前には「ネックレス外し忘れてます」「テーピング必要ですよね」「飴をご所望ではありませんか?」と、それぞれの選手が何か言う前に気づいて対応する。「香水を付け始めたんですね」といったことまで気づいてしまうので、選手はときどき恐怖すら覚えるほどだ。

 ただ、それだけよく見ているので、ほかの選手が知らないことまで知っていることもある。コロポローザ札幌のメンバーには、負けても「いちいち深刻になったってしょうが無いって♪」と笑顔で言い、試合後はサポーターへのファンサービスにばかり勢を出す泉という選手がいた。それに対して、チームメイトからは不満の声もあがっていたが、モンチだけは泉がサッカーに全力で真剣に取り組んでいると知っていた。なぜなら、「一番汚れが酷いのはいつも決まって泉さんのスパイク」だったから。みんなが帰って、ファンサービスも終わったあと、彼が誰も見ていないところで練習していたことに気づいていたのだ。

 また、徹底的に完璧を目指し、「チームに僅かでも悪影響を及ぼす可能性があるのならその可能性を限りなく“0”にする為の準備に全力を注ぐ」と言うモンチは、ただ準備するだけでなく、どんなときでも臨機応変に対応できるように備えている。たとえば、アウェーの試合で直前にスプリンクラーで水を巻かれ、ピッチ状態を変えられたときは、試合中にタイミングを見ながら、全員のスパイクをわずか10分で交換する。ユニフォームや練習着の洗濯だって、予定外のことで汚れてもう1度洗濯することになっても問題ないくらい、余裕を持ったスケジュールを組んでいるのだ。それに、「スパイクは選手の命」と言うモンチは、自分が食中毒で病院に運ばれても、絶対にスパイクを他人に触れさせたりしない。病院を抜け出してきて、ギリギリまでスパイクの調整をするのだ。

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