【イグ・ノーベル賞の傾向と対策】「5秒ルール」「へそのゴマ」…、過去の受賞研究から受賞の可能性を探ってみた

ダ・ヴィンチニュース / 2014年7月6日 7時20分

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『イグ・ノーベル賞 傾向と対策』(久我羅内/阪急コミュニケーションズ)

 最近、Webで読めるユニークな卒論がネットで話題になったり、各地で「卒論Night!」なるイベントが開催されたりと、アイデアに脱帽するオモシロ研究に注目が集まっている。これまでにも、小学5年生による「アサリがあっさり死んだわけ」、中学2年生による「メロスの全力を検証」などの研究がネットを中心に大きな話題になってきた。

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 が、オモシロ研究といえば、オトナげなさ(失礼!)で有名なアノ賞を忘れてはなるまい! そう、世間を笑わせ、考えさせた研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」だ。『イグ・ノーベル賞 傾向と対策』(久我羅内/阪急コミュニケーションズ)によれば、同賞をもらおうと年間に何千ものノミネートがあるという。

 ただ、狭き門とはいえ、アイデア一発勝負の感もある同賞。私たちもユニークな研究を行えば、輝けるチャンスはあるのだろうか? 本書が紹介する応募資格を調べてみると…。

 「博士号も修士号も何の肩書きもいらない。老若男女の区別もない。国境もない。ノミネートの資格は、ただ一つ、実在する人物であることだけ」! ただし、「人を笑わせ、そして考えさせた」研究、あるいは「真似ができない/するべきでない」業績がある人に限る。非公式基準は「目を見張るほどバカげているか、刺激的でなければならない」とのこと。

 さっそく、本書に9つ挙げられている“傾向”の中から、ハードルの低そうな順から3つご紹介しよう。

●誰でも疑問に思うのにあえて調べない研究
本書の「5秒ルールは本当か?」として紹介された研究(2004年イグ・ノーベル衛生学賞)は、床に落ちた食べ物を5秒以内に食べれば大丈夫という俗説を、女子高生がイリノイ大学のキャンパスで検証。菌のない床なら5秒ルールは通用し、菌のある床では通用しないことを明らかにした。

●根気があれば調べられる研究
本書の「九年に一滴落ちる物体の観察」として紹介された研究(2005年イグ・ノーベル物理学賞)では、クイーンズランド大学の物理学者たちが非常に粘土の高いピッチ(タールのようなもの)をロートに入れて、どれくらい経てば落下するかを計測。1927年にスタートした結果、9年に1滴落ちることが観測された。2000年までに8滴が観測されているそう。

●アンケートの実施だけで成り立つ研究
本書の「へそのゴマに関する統計的調査」として紹介された研究(2002年イグ・ノーベル賞学際的調査賞)では、シドニー大学の博士が4799人の人にアンケートを行い、へそのゴマについて徹底調査。年齢が高くなればなるほどへそのゴマが多いことを明らかにし「へそのゴマは衣服と腹毛か肌の摩擦によってへそに運ばれるのではないか」との仮説も検証した。

 受賞した発見の中には「ネコのダニを耳の中に入れる」「毒ヘビに噛まれたとき、電気ショックで助かるか」といった命を賭したものもあるが、著者の久我さんも若干ひき気味に「あまりお勧めできない」ジャンルと位置付けている。

 ノミネート申請先はアメリカのイグ・ノーベル賞委員会。郵便かeメールで応募したい旨を送ろう。受賞者の発表は毎年10月初旬、ハーバード大学にて行われる。残念ながら賞金も交通費も出ないが、見事受賞した暁には歴史に名を残すことも夢じゃない!? 我こそはと腕に覚えのある人はエントリーしてみる?

文=矢口あやは


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