残業代カットも関係ない!? 複数の企業を股にかける「アグリゲーター」という働き方

ダ・ヴィンチニュース / 2014年7月8日 11時30分

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『知られざる職種 アグリゲーター 5年後に主役になる働き方』(柴沼俊一、瀬川明秀/日経BP)

 このところ正社員として働く人たちと話をすると、残業代がなくなるかもしれないという話題がよく出てくる。

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 当然のことながら、我々のようなフリーランサーには残業代なんてはじめからない。とかく正社員の人たちにボーナスが支給されるこの時期になると、「ボーナスあるのがうらやましい! 残業代あるのがうらやましい! 保障あるのがうらやましい!」と、日頃の自堕落な生活を棚にあげ、足をバタつかせたくなるものだが、いずれにせよ「会社にいる時間」で給与が増えていく時代は、一部の恵まれた人たちを除き、終焉を迎えつつあるようだ。

 残業代も出なくなるこれからの時代、ひとつの会社にしがみついているだけでは、よほどの大企業でない限り食いっぱぐれかねない。終身雇用で定年までを一企業に滅私奉公するという猛烈ビジネスマンは減り、数年前なら確実に変人扱いされていた、よい言い方をするなら「企業ルールに縛り付けられず自由に働く」、そのまま表現するなら「いつ使い捨てられても文句は言えない」、我々のような働き方をする人がさらに増えていきそうな気配…。

 『知られざる職種 アグリゲーター 5年後に主役になる働き方』(柴沼俊一、瀬川明秀/日経BP)によると、個人と企業の価値観・働き方のギャップは年々大きくなっており、これを埋めることが現代の経営課題となっている。

 トップマネジメントが持つ情報量と質が、現場レベルよりも上回っていた時代は、決められた指示に従って、決められた動き方をする「ニュートン型組織」がうまく機能していた。しかしながら、ネット上での情報収集がオープンにできるようになった今、トップマネジメントが必ずしも情報量と質に長けているという時代ではなくなり、スピード重視の社会において、このモデルだけでは勝ち残ることが困難に。どの階層であれ、情報感度・理解力を持つ個人が進化をいとわずに動く「ダーウィン型組織」こそ今は求められている。つまるところ、一定のルールの中で、強い者ではなく、対応力の高いものが生き残るというわけだ。今後は、そういった個人がいくつもの組織に同時に属する社会になると著者らは予測する。

 同書によると、英語の動詞aggregateには同種のもの、異種のものに関係なく集めるという意味がある。表題になっているアグリゲーターとは、そのaggregateを人物化したもの、すなわちアグリゲートする能力を持っている個人を表す。そういう意味では、複数の企業と自由に契約を交わすことのできるフリーランサーは、アグリゲーターの典型とも言えるかもしれない。

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