口癖は「結婚したい」!? アラサー女子のちょっぴりイタい恋愛事情とは?【ブックレビュー『恋愛炎上主義。』伊藤春香】

ダ・ヴィンチニュース / 2014年8月17日 5時50分

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『恋愛炎上主義。』(伊藤春香/ポプラ社)

 「あんたは、恋愛マーケティングが下手なのよ。自分の強み、弱みを分析した上で、男の新規開拓し続けなきゃ、一生結婚できないよ?いくつだと思ってんの? もう高校生じゃないんだから。」と友人にたびたび説教されるのだがいまいちピンと来ていない。「大人の恋愛には戦略が大切」というのは頭では分かるのだが、情熱だけのがむしゃらな恋がしたいと未だに思ってしまう。こう思ってしまうのは、昨日まで18歳だった気がするのに、目が覚めれば、世間から「アラサー」と呼ばれ、おまけに独身、彼氏ナシという身分になっていた自分が受け止められていないためだろうか。周りは結婚ラッシュだというのに、自分は一体どうしたら良いのだろう、何だか詐欺にあった気分だ! そう思う女性も決して少なくはないはず。そんな、アラサー女子必読の本がある。

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 『恋愛炎上主義』(ポプラ社)は、人気ブロガーの「はあちゅう」こと伊藤春香氏が恋愛に悩むすべての女性のために書いたエッセイ集だ。はあちゅうの描くアラサー女子の恋愛・結婚事情には思わず、クスッと笑ってしまう。「初対面の男の人と会うとき、“しかしこのとき彼は知る由もなかった。このときの出会いがふたりの運命の出会いとなることを”ってナレーションを頭の中で流すくらい末期症状」「30代の友人が、5分に1回“結婚したい”と言い出す奇病にかかった」…。人生に思い悩むアラサー女子達の日常は、痛々しくもあるが、愛くるしくもある。同じ女ならば、「ああ、分かる分かる!」と共感してしまうだろうし、男からすれば、ちょっぴり恐い(?)女の内面を垣間見ることができるだろう。

「20代は相手のことが好きって気持ちだけで乗り切れる。でも、30代はそうはいかない。家族や、まわりの人みんなが祝福してくれる結婚じゃなかったら、30代以降はキツい。」

「恋愛は、ぐいぐい引っ張ってくれる人でも、落ち着く人でもできる。だけど、結婚は毎晩家にいて、ホッとできる人。安心できる人じゃないとダメ。」

 はあちゅうの周りの友人達の言葉は、すべての女性たちの胸に重く響く。誰かの結婚観を聞くたびに自身の結婚観が更新されていくという彼女の女子会での様子にも共感。だが、ゆっくり結婚観を確立させていても、少し前までは定番だった「30歳までに結婚」という台詞の、その30歳は意外と近いのだ。そんなアラサー女子の焦りをはあちゅうは描きながら、恋愛や結婚について女にとっても男にとっても役立つ分析を試みている。

「バーゲンと同じで、欲しいかどうか迷ったものは、片手でしっかり掴んでおくこと。そうでないと、知らない人にとられてから、実はそれがすごく欲しかったことに気づく。」

 アラサー女子は、恋愛に必死になり、自分だけが選ぶ立場にあると勘違いしがちだ。しかし、恋愛市場に身を置いている限り、誰もが選ばれる立場でもあるということを忘れているとしっぺ返しにあうこともある。そんな苦い経験まではあちゅうは描き出す。いくつもあった持ち玉は、いつの間にかひとつ消え、ふたつ消え、寂しいのは自分だけということだってあるかもしれない。どうやって恋愛したら良いの? 結婚ってどうしたらできるの? 恋愛にあれこれ思い悩むはあちゅうの姿はどの世代の女性にとっても、心揺さぶられるに違いない。女はいつだって、恋に悩む生き物なのだ。

文=アサトーミナミ

ダ・ヴィンチニュース

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