『不審者対応 in JAPAN』『漢字で書く欧米男子の名前・550例』、読書の秋に珍書はいかが?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年9月24日 12時0分

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『ベスト珍書 このヘンな本がすごい』(ハマザキカク/中央公論新社)

 円周率を延々と100万桁載せた暗黒通信団の『円周率1,000,000桁表』(牧野貴樹/暗黒通信団)は有名なのでご存じの方も多いだろう。そのような変わった題材やニッチなネタを取り上げた“珍書”と呼ばれる本が世の中には多数存在する。

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 一体、誰が読むのだろうと思う本ばかりだが、本の概要を知ると手に取ってみたくなる魅力があるから不思議だ。

 自身も珍書を作成する珍書プロデューサー・ハマザキカク氏の『ベスト珍書 このヘンな本がすごい』(ハマザキカク/中央公論新社)では、2000年以降に出版されたおよそ100万冊の本の中からハマザキ氏がすごいと思う珍書100冊を紹介している。

 暗黒通信団を超える掘り出し物が盛りだくさんの本書から、魅力ある珍書を一部紹介しよう。


■『漢字で書く「欧米男子の名前550例」』(スタジオタッククリエイティブ)
 外国人の名前を漢字に置き換えた本で、タトゥーなどの用途に利用される。「Good Name」「Bad Name」の2種類に分かれて名前を紹介している。

 例えば……、
Alexanderなら、Good Nameは「有久賛陀」Bad Name「荒駆散堕」。
Christopherなら、Good Nameは「栗凄兎波」Bad Name「繰守討破」。
Oswaldなら、Good Nameは「御厨割戸」Bad Name「尾頭悪奴」。
など、暴走族顔負けだ。そして、どういう基準でグッドとバッドに分けているのかイマイチはっきりしない。

 ハマザキ氏は「刊行当時、書店で見かけた時は、自分が出すべきだったと随分悔しい思いをした」と言う。思わずくすりと笑ってしまう1冊だ。


■『不審者対応in JAPAN 武術の考えをヒントに』(對木佳史/壮神社)
 著者はインドネシア拳法シラットの専門家。全96ページのうち最初の20ページは2人の小学校の校長の推薦文や資料、後半の16ページは文科省の資料で本文は20ページほどの本。

 本文には「對木理論」と称する、不審者と遭遇したらひたすら動き回れという「メダカ理論」や、ちょっと意味が伝わらない「紙コップ理論」などが載っている。

 紙コップ理論については、
「不審者対応の究極の目標は、不審者に対する対処療法などではなく、不審者を侵入させないという、絶対安全な社会の回復なのではないでしょうか? 難しいことなのでしょうか? 私はそうは思いません。過去に学べばいいのです。お茶を飲む行為そのものだけを考えればどんな格好で、どのように飲んでも、その目的は達成されます。何故、先人達は、立って飲んだり、ぐい飲みすると烈火のごとくしかり飛ばしたのでしょうか? ペットボトルに紙コップが添えられているのは、古き良き時代の日本独特の文化です。エコ的観点では、無駄でしかないのかもしれませんが、悲しいことです。」
 といった説明文がある。

 ハマザキ氏は「最早意味不明」と言っている。筆者も何回か読み直したがやはりよくわからなかった。イラストも文章もシュール感漂う『不審者対応in JAPAN』は気になる1冊だ。


 ちなみに本書では冒頭で紹介した暗黒通信団の本もいくつか紹介されている。『童貞が教える妹とお風呂に入る方法』(生天目あかり/暗黒通信団)、『国会図書館にしかない本』(だから同人ヤクザは嫌われる/暗黒通信団)など、どちらも名前の通りの本なのだけど妙に気になる珍書ばかりだ。
 この秋の読書、まだ迷っている方はぜひ珍書を読んで欲しい。きっと充実した時間を過ごせるに違いないだろう。

文=舟崎泉美

ダ・ヴィンチニュース

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