人類vs.ゴキブリ 話題の『テラフォーマーズ』ついにアニメスタート!

ダ・ヴィンチニュース / 2014年9月26日 11時30分

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アニメ『テラフォーマーズ』公式サイトより

 人類VS.ゴキブリというキャッチーすぎる設定で話題をさらい、「このマンガがすごい!オトコ編」(2013年)では1位を獲得。連載開始から怒濤の勢いで読者を獲得した『テラフォーマーズ』だが、その陰で激しいバトルやゴキブリといった要素から敬遠している読者も多いのでは。

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 この作品の本当の面白さは、幾重にも広がりを見せるエピソードの厚さにある。そのひとつが、予想を超えて進化し続ける人類とゴキブリの能力だ。火星でのゴキブリたちとの戦いに、二度も失敗した人類。その後、人間の体内に昆虫の能力を植え付ける「バグズ手術」をさらに発展させた「M.O.手術」を施し、三度目の火星遠征を行うが、そこにいたのは、なんと死んだ人間からバグズ技術を奪い取り、進化したゴキブリ“バグズ型テラフォーマー”だった。しかもヤツらは他の昆虫の能力を得ただけでなく、知性も併せ持ち、武器の使用はもちろん、機械の操縦などもこなす。このとどまることを知らない進化の力比べに、人類はいかに立ち向かうのか。今後も目が離せない。

 また、火星を舞台にしたテラフォーマーとの戦いとは別にもうひとつの争いとして描かれているのが、地球上での国同士の駆け引きだ。物語が進むにつれて各国の思惑が表面化し、他国への裏切り行為も行われていく。当然、これらの動きは火星にいる戦闘員たちの行動にも直結。そう、彼らの戦いは地球にいる政治家たちがコントロールする“代理戦争”なのだ。日米合同班や、中国・アジア班、ロシア・北欧班など、6つの班に分かれた戦闘員たちは、進化するゴキブリを相手にしながら同時に人類同士の潰し合いの中で命を落としていく。

 一方、そうしたきな臭い動きに反して、強い絆が芽生えていくのもこの作品のみどころだ。戦いの場に繰り出す隊員たちは、軍人だけではなく、地球上で行き場のない生活を送っていた者や、愛する家族を守るという使命を背負った者など、実にさまざま。世界中から集められた彼らは、つかの間の会話から互いの出生や過去を知ることで、惹かれ合い、信頼し合うのだ。膝丸燈もそのひとり。大切な人を失い、天涯孤独だった彼は、アレックスやマルコスと出会い、似た境遇の二人と心の繋がりを持つようになる。また、ドイツ・南米第五班班長のアドルフは、部下との死別による哀しみを避けるために、あえて仲間に冷酷な態度を取るが、実際は心優しい青年。そうした心情は部下たちも理解しており、そのためアドルフが窮地に立ったときには、誰もが身をていして彼を守ろうとする。極限状態の中で生まれる友情や仲間たちの絆。その姿も物語を劇的に盛り上げていくのだ。

 同作は9月26日より、ファン待望のアニメ放送も開始。原作の2巻以降にあたる、2620年の物語から始まる。『ダ・ヴィンチ』10月号ではこれを記念し、原作者・貴家悠&作画者・橘賢一の対談インタビューと、アニメで主人公・膝丸燈を演じる声優・細谷佳正のインタビューを掲載している。


取材・文=大寺明/ダ・ヴィンチ10月号「コミック ダ・ヴィンチ」

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