綾瀬はるかが「こじらせ女子」に! 大人にこそ読んでほしい『きょうは会社休みます。』

ダ・ヴィンチニュース / 2014年9月29日 5時50分

写真

『きょうは会社休みます。』(藤村真理/集英社)

 初めて誰かを好きになった日のことを、アナタは覚えているだろうか。見るものや聞くものすべてが新鮮で、一瞬にして世界が色を変えていくような感覚。地に足がつかなくなり、常にフワフワと宙を漂っているような毎日。そして、何も手につかなくなってしまう――。

関連情報を含む記事はこちら

 けれど、大人になった今、当時のその感覚を取り戻すことは難しいように思う。仕事や人間関係など、ときには「自分の気持ち」以上に優先しなければならないものが増えてしまい、少しずつそれに「慣れてしまう」からだ。…と、なんだかセンチメンタルっぽいことを書いてしまったのは、そう、『きょうは会社休みます。』(藤村真理/集英社)を読んでしまったからなのだ。

 本作は、この秋、綾瀬はるかさん主演で実写ドラマ化(日テレ系で10月15日スタート)が発表された人気のマンガ。主人公は、これまでにたったの一度も恋愛経験がなく、なんと処女のまま33歳を迎えてしまった青石花笑。いわゆる、最近何かと話題の「こじらせ女子」だ。友人に「なんとかしたほうがいい」と急かされ、もちろん、本人もそんなことは重々承知しているのだが、それでも、「なんとかする手段」が浮かばない。仕事中は髪を結わえメガネをかけている彼女の姿は、ちょっと、というかかなり地味。そんな彼女に男性から声がかかることもない。出会いすらない状況で、気がつけば三十路を超えていたのだ。

 ところが、そんな彼女が処女を捨てることになる日は、唐突にやってくる。会社の飲み会でひどく酔っ払ってしまい、アルバイトの大学生・田之倉悠斗と一晩をともにしてしまうのだ。まさか、こんなカタチで初体験を迎えることになるなんて――。とはいえ、酔っていたため、初めての感動や恐怖どころか、記憶すらない。そして、そんな花笑に対し、田之倉は「自分と付き合って欲しい」と告白をする。恋愛に免疫がない花笑が混乱してしまうのも仕方がない展開だろう。

 自分は遊ばれているんじゃないか、本気にしたら重くないか、大人の余裕を見せたほうがいいんじゃないか…。花笑はいろんなことを考え、悩み、あらゆる場面で空回りしてしまう。けれど、そんな花笑を温かく受け入れ、さり気なくエスコートしてくれる田之倉。経験も浅く、自分に自信が持てない花笑も、次第に田之倉との恋愛を心から謳歌できるようになっていく。あー、もうキュンキュンする!

 恋人とのお泊りや、両親への紹介など、ある程度の年齢の「大人」ならばひと通り経験しているだろう。本作は、そういった人たちにこそ読んでほしい作品だ。誰にでも「初めて」の瞬間はあったはず。花笑の言動は、ぼくらが忘れてしまった、そんな大切な気持ちを思い出させてくれるのだ。

 作中で花笑は何度か「きょうは会社休みます」と口にする。それは、田之倉と一緒に過ごしたいが故に。もちろん、仕事をサボるのは褒められたことではないが、「何よりも好きな人と過ごす時間を優先したい」という彼女の純粋な気持ちは、素直に胸を打つだろう。

 ドラマ版では、人気の若手俳優・福士蒼汰さんが田之倉に扮するそう。また、田之倉のライバルである朝尾 侑を、玉木 宏さんが演じる。この2人と綾瀬さんがどのような恋模様を繰り広げるのか、原作ファンとしても楽しみだ。

 よし、ぼくも「きょうは仕事休みます」! …と言ってしまったら、編集者に怒られそうなので、それは我慢しつつ、花笑の恋を応援しまーす。

文=前田レゴ

ダ・ヴィンチニュース

トピックスRSS

ランキング