ジョジョの奇妙な英語を学べッ!! あの名セリフも英語にすると意外に普通!?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年11月1日 5時50分

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『「ジョジョの奇妙な冒険」で英語を学ぶッ!』(荒木飛呂彦、北浦尚彦:著、マーティ・フリードマン:監修/集英社)

「任務は遂行する」「部下も守る」
「両方」やらなくっちゃあならないってのが「幹部」のつらいところだな。
覚悟はいいか? オレはできてる――

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 この場面を何度、読み返したことか。『ジョジョの奇妙な冒険』第5部。ブローノ・ブチャラティが、襲い来る敵に対して、その覚悟を示した名セリフである。“ジョジョ”のテーマは人間賛歌。ジョジョファンであるならば、誰しもが心に刻まれた名言や名場面があることと思う。そんな印象的な名セリフや名シーンを題材に英語を学ぶ画期的な英語学習書、 『「ジョジョの奇妙な冒険」で英語を学ぶッ!』(荒木飛呂彦、北浦尚彦:著、マーティ・フリードマン:監修/集英社)が登場し、ちょっとした話題になっている。

「このグローバル時代を、ジョジョ英語でクールに生き抜くッ!」
高揚感でいっぱいになりながら読み始めてみるが、意外や意外。その内容は「中学生の教科書かッ!」というツッコミを入れてしまうほど、真面目な学習書であった。文法の解説や熟語の意味なども丁寧に記されていた…。しかし、題材がジョジョになっただけで、興味の持ち方が違ってくるのはどういうことか。同書のテキストは、どんな日常生活の場面よりも親しみがあり、感情を込めて何度も口に出してしまう魅力がある。

 筆者が初めて手に取った教科書の冒頭では、「Hello, Nancy.」「Oh, you are Takeo.」という訳のわからない出会いのシーンが描かれていたが、同書ではジョナサンとディオの出会いから始まる。ジョナサンの愛犬ダニーを思いっきり蹴りあげる。そんな衝撃のシーンが読者を英語の世界へ引き入れてくれるのだ。

 この本が秀逸であることは間違いないが、読んでみると少なからずガッカリしてしまうことがあるかもしれない。なぜなら、どんな名セリフも英語にすると「ピンとこない」からだ。たとえば、吉良吉影(第4部)の「質問を質問で返すなあーっ!!」という名言。英語に訳すと「Don’t answer a question with another question!」となる。普通だ…。シュトロハイム(第2部)の「だが我がドイツの医学薬学は世界一ィィィ!」も「But our German Medicine & Pharmacy is the best in the world!」となる。

「なんか違う」

 つい、そう思ってしまうが、都合のよい英語表現がそうそうあるとも思えない。同書が与える違和感は、「ジョジョっぽい英語を話す」という妄想を打ち砕く、ある種のねらいであるようにも感じた。いつまでも中二病ではいられないのである。
 
 とはいえ、好きな世界観で語学を学ぶことは、王道ともいえる手段である。同書には1部から4部までの作品を題材にしているが、冒頭にあげた第5部のブチャラティや、第6部のプッチ神父、『Steal Boal Run』のジャイロなど、“ジョジョ”における名言・名場面はまだまだたくさんある。ビジネスシーンや人生哲学にも通じる「人間賛歌」から英語を学び、人としても国際人としても成長する。この本はそんなきっかけを与えてくれる一冊だと思っている。

“Your future” is something you carve out by yourself.
(道というものは自分で切り拓くものだ――空承承太郎)

 あなたの愛するジョジョの世界を、自らの道を切り拓く第一歩にしてみてはどうだろう。

文=関口宏(Office Ti+)

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