モノに溢れた親の家、どう片付ける?(前編)――生前整理の心構えは“物の整理の前に、まずは心の整理”

ダ・ヴィンチニュース / 2014年11月1日 5時50分

写真

『親の家をどう片づける 本当に残すべきものと後悔しない整理法』(上東丙唆祥/実業之日本社)

 親の家をどう片づけるか――少子高齢化社会が進む中、親の家の片付けに頭を悩ませている人は増え続けている。たとえば、実家に帰省するたびに親がため込んだモノを目にしてため息をつく。自分たちとの同居を決めたはずなのに、「どれも必要。オレのモノに触るな」と親は言い張り、一向に片付かない。広い一軒家から介護施設の一室に入るのに、持っていくものをどれひとつ選べないという。ただ時間ばかりが過ぎていき、手間と金銭ばかりがかかる “親の家”問題に、次第に子どもはイライラを募らせる。一方で親側も、自分のリズムや感情を無視し、自分のテリトリーに無神経に入ってくる子どもを次第に厄介に思うようになり、心理的対立がエスカレートする――。

関連情報を含む記事はこちら

 そんな状況に対し、『親の家をどう片づける 本当に残すべきものと後悔しない整理法』(実業之日本社)の著者である生前整理アドバイザー・上東丙唆祥さんは、「高齢者の家の片付けには“人生の整理”という側面がともないます」と代弁。
「父親、母親のことを私は何も知らない」と、亡くなったあとに悔やまないために、生前整理のコツについて聞いた。

後編>>親が亡くなったあとの遺品整理は、ワイワイと複数人で!
http://ddnavi.com/news/212428/

■エゴをなくして、より小さな幸せに気づけるようになる生前整理
 生前整理アドバイザーになって、今年で15年ほど経ちます。僕の仕事を一言で表現するなら、生きているひとのエゴをなくすことです。味方によっては、モノへの執着は、エゴの象徴とも言えます。「もっと、もっと」という気持ちや、一度所有したモノやカネをいつか失うかもしれないという不安や恐怖心を持ち続けている以上、ストレスから解放されることはありません。けれど、自分のエゴに気づき、モノへの執着をなくすことさえできれば、より小さな幸せを感じられるようになります。「物」と「心」の両面から生前整理を行い、いい思い出といい記憶をひとつでも多く残せるようにお手伝いするのが僕らの仕事です。

■遺品整理の第一歩は、心の整理
 生前整理の際に「いらないものはありますか」とお年寄りに聞くと、「全部いる」とおっしゃるんですね。「全部いるんじゃ、(片付けにきた)僕がいらないですね」なんて、冗談を言うこともあるのですが、ここで大事なのは相手の話をきちんと聞くことです。というのも、お年寄りは大概、「使える/使えない」を軸に、「捨てる/捨てない」「いる/いらない」を判断してしまっているのです。そうなると、ほぼすべて使えるものばかりなので、「すべている」という判断になり、何も捨てられなくなるのです。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ダ・ヴィンチニュース

トピックスRSS

ランキング