組織はどう変化したらいいのか? ベストセラーの未来予測書『ワーク・シフト』続編に学ぶ

ダ・ヴィンチニュース / 2014年11月3日 5時50分

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『未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップ』(リンダ・グラットン:著、吉田晋治:訳/プレジデント社)

 前作『ワーク・シフト』の続編である『未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップ』(リンダ・グラットン:著、吉田晋治:訳/プレジデント社)も、大変おもしろい未来予測書になっています。前作は働き方への価値観の提案でしたが、今回は組織や企業がどうしたらいいか、そしてそこに働く個人はどうしたらいいかという、人とのつながりの資産をいかに企業が活かすかという視座で書かれていています。

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 四半期決算に代表される短期志向や厳しい成果主義など、その日をなんとかしのいで働いているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか?このような短期志向など、様々な問題を抱える組織や個人に対し、本書はレジエンス(回復力、適応力)を、企業内、地域社会、グローバルの視点でもつことが必要というテーマで説いています。

 例えば、個人が企業内のレジリエンスを高めることは社員の気力・活力が企業にパワーを与えます。そのためにはどうしたらいいかというと、人の繋がりから学ぶ知的なレジリエンス、ストレスに耐えうる術など感情的なレジリエンス、どのように人と結びついているかという社会的なレジリエンスが大切だと指摘しています。

 また、企業が長年にわたって存在し、活躍し続けるためには、次の3つのことが必要になります。1つめは、企業が、社員がエネルギーを蓄え、弾力性を持ち続けるための仕組みを持つこと。2つめは、企業側がビジネスパーソンの声に耳を傾けていくこと。3つめは、社内で社員同士が互いに結びつき、刺激し合い、アクションを起こせるような関係を構築できるような環境をつくることです。

 そのような環境下では、リーダー像も変化してきます。旧来型の俺についてこいタイプのリーダーではなく協調と協働性をもったリーダーが大切です。そしてそのリーダーシップに大切なことは、「内省できること」。つまり自分自身を見つめられること。自分自身の価値観を知り、それを具現化する方法を知っていて、それをストーリーとして語ることができることが必要です。2つめは、自分の世界観を持っていること。普段の生活の「外」で何が起きているかに目を向ける。気候変動や技術の変化、人口分布など大きな社会課題に目を向ける必要があります。これからのリーダーは大変ですね!

 本書で指摘されている、「社会貢献はできたらいいもの」から「社会性なくしては生き残っていけない」と予測される大企業。この危機感を共有している日本の大企業のビジネスパーソンは何人いるでしょうか?ぜひ、増やしていきたいものです。

文=横田浩一

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