「オリジナルを書くよりも緊張」「書いているほうはおっかなびっくり」…5作のオマージュを収録する競作集『みんなの少年探偵団』発売!

ダ・ヴィンチニュース / 2014年11月9日 12時0分

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『みんなの少年探偵団』(万城目 学、湊 かなえ、小路幸也、向井湘吾、藤谷 治/ポプラ社)

 乱歩生誕120年記念として編まれた『みんなの少年探偵団』に作品を寄せたのは、いずれ劣らぬ少年探偵団愛を持つ万城目学、湊かなえ、小路幸也、向井湘吾、藤谷治の5人。今回はその中から、万城目さん、湊さんのお2人にお話をうかがった。

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湊かなえ
みなと・かなえ●1973年、広島県生まれ。2007年、第29回小説推理新人賞を受賞、『告白』でデビュー。09年同作で第6回本屋大賞、12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。著作に『贖罪』『Nのために』『白ゆき姫殺人事件』など多数。近刊『物語のおわり』。

万城目学
まきめ・まなぶ●1976年、大阪府生まれ。2006年、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。著作に『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『偉大なる、しゅららぼん』『とっぴんぱらりの風太郎』など。近刊に『悟浄出立』。


■図書館で借りるのも一苦労 大人気だった少年探偵団
――お二人は少年探偵団シリーズの大ファンだそうですが、初めてこのシリーズを読んだのはいつごろでしょうか。

万城目:小学校3年生のころでした。小学校の図書館にあって、たぶん2年ぐらいかけて全て読んだと思います。人気シリーズなので、借りられていることが多く、見に行ってあったらラッキーという感じで借りていましたね。

湊:私も読み始めたのはそれぐらいの年齢だったと思います。ポプラ社から出ていた子ども向けの「ルパン」シリーズが家の本棚に何冊かあったので、まずそれを読んで、ないものを学校の図書室で借りていたのですが、同じ棚に「少年探偵団」シリーズが並んでいたので自然と手に取るようになりました。

――子どもにとって「少年探偵団」は定番中の定番で、読書嫌いの子でも夢中になって読んでいましたよね。全46作ある中、お2人のベスト作品は何か教えていただけますか。

万城目:僕は『透明怪人』です。少年探偵団のシリーズはどの作品も最初にちびっ子が二十面相の仕掛けた不思議な出来事に出会い、そこから二十面相の計画が進んでいくというパターンがあって、仕掛けが違うだけで展開はどれもほぼ同じですが(笑)、『透明怪人』はその最初の仕掛けが楽しいんです。小学6年生の島田君と木下君が、見知らぬ町で蠟人形のようにのっぺりとした顔の紳士に出会い、正体を探ろうと尾行したところ、紳士はなんと透明人間だったという。レンガの壁をバックに、上着を脱ぎ、ズボンを脱ぎ、靴を脱ぎ、最後には靴下を脱いで完全に消えてしまう、このシーンが本当に楽しい。僕も読みながら、男が消えていく様を作中のちびっ子の視線に同化して追体験をしたものでした。それから、『蜘蛛男』も好きです。大人向けの乱歩小説をリライトした27巻以降(※現在は発売されていない)はかなり残酷な話が多いし、バラバラ死体というネタは前巻の『一寸法師』でも使われているけれども(笑)、子どもって実は毒のある話のほうが好きでしょう?

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