「みんなを離れると自由になれる」ゆるいけれど癒されるお地蔵さまのことば

ダ・ヴィンチニュース / 2014年12月15日 12時10分

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『明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば』(吉田さらさ/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 お地蔵さまは昔から、道端で行き交う人々を春夏秋冬変わらずひっそりと見守っている。

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 しかし現代では、「お地蔵さまってどこかにあったっけ?」と考えてしまうほど、日常とは無縁のものになっている。数自体も、ものすごく減っているのかもしれない。慌ただしい日々の中で、すたすたと、もしくは電車や車でさっと通り過ぎてしまう。「早く帰って、食べて寝ないと!」と、空すら見ない人も多いのではないだろうか?

 そんな、日々を一生懸命生きている人に読んでほしいのが、『明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば』(吉田さらさ/ディスカヴァー・トゥエンティワン)。私自身も、お地蔵さまなんて幼い頃に読んだ昔話でくらいしかまともに知らない。でも本書のお地蔵さまの達観した表情と言ったら! 石でできていて冷たいはずなのに、なぜこんなにも温かさを感じるのか……。そんなお地蔵さまたちの、じんわりくる言葉たちを紹介しよう!


■変わらないのが一番のご利益

長崎県長崎市 清水寺の地蔵菩薩/P.6

「普通を支えているのが実は僕たちだって、知ってましたか?」なんて、初っ端から困り顔で訴えかけられ、はっとした。生きていること自体が奇跡。どうやら、ご利益は何気ない日常を送れることにもあるようだ。


■花は必ず咲いている

兵庫県加西市 大日寺の地蔵菩薩/P.34

「ある人は、途中にきれいな花が咲いていたと言い、ある人は、花なんか全然見なかったと言う」とのこと。同じ道を歩いていても、些細な幸せに気づける人と気づけない人がいる。お地蔵さまは、そんなどちらともを見守っている。


■「みんな」を離れると自由になれる

京都市右京区 愛宕念仏寺の羅漢像/P.52

「一番賢いのは、後ろにいるあの人みたいに、自分と“みんな”の間に一線を引くこと」。難しいけどね、と「みんな」の中からつぶやくお地蔵さまに、なんだかほっこり。たまには人を意識しないで、堂々と羽を伸ばすのもいいかもしれない。


■打たれた分だけ春がうれしい

静岡県河津町 善光庵の地蔵菩薩/P.55

「乗り越えてきたことが多ければ多いほど、毎年の桜がきれいに見えるんだなぁ」と、桜の近くに佇むお地蔵さま。暑い夏があるから、秋が嬉しい。寒い冬があるから、春が嬉しい。人生においても、それはきっと同じなのだろう。


■世界を変える光になろう

出石町 谷山地区の六地蔵/P.100

「小さくとも、世界を照らす存在になれると信じてみませんか?」と、色とりどりのカラフルなお地蔵さま。自分の周りが暗く沈んでいたら、それを打ち破る光になろう。明るい言葉を使い続ければ、少なくとも自分の周りくらいはそれについてくる。


 定期的に、ひっそりブームを巻き起こす仏像やお地蔵さまだが、なんだか分かるような気がした。日々に感謝し、小さな幸せを見つけて明るく生きる人こそ、それが積み重なってとても幸せだと思えるのだろう。

 本書には、お地蔵さまのいる住所や地図、その地の詳しい解説なども載っていて、お気に入りのお地蔵さまに会いに行くこともできる。忙しい日々に疲れたら、この本の言葉を思い出しながら“お地蔵さんぽ”をしてみると、元気になれそうだ。

文=月乃雫

ダ・ヴィンチニュース

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